厚生労働省労働局長登録教習機関
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トンネルや圧気工法の作業場など、事故が起こりやすく、健康も害しやすい場所では、事故が起こった時の対策も必要です。
その1つが、怪我人などの救護に関してのことです。
救護に関しては、こちらも合わせてご覧ください。
酸欠や有毒ガスの発生に備えた設備を備える他、救護訓練を行なって備えるのが大事です。
しかし、事故が起こった時に、誰が指揮をとるのかを明確にするのも大事です。
今回は、安衛則の救護に関する規定の続きです。
危険作業場での作業者の人員確認 |
【安衛則】
作業が特殊な場所で行われる場合、作業者の身にも危険が及びます。
作業場に行ったきり、帰ってこないということも考えられます。
トンネルや圧気工法による高圧の作業場での作業では、作業者の人数と氏名などを常に確認しなければなりません。
取り残されている人がいないようにしなければならないのです。
現場事務所からでは、作業場は目が届かないことも多いので、少なくとも入退場時のチェックは確実に行います。
技術管理者の責任 |
安衛法第25条の2では、安全に救護ができるように備えることが定められています。
また、救護に関する技術者も配置することも規定します。
救護の技術管理者を選任する要件を満たしてから14日以内に選任します。
管理者は必要な資格を持ち、事業場の専属としなければなりません。
専属というは、その事業場だけにいて、他の現場には行かないということです。
資格要件については、次の条文になります。
救護の技術者も、統括安全衛生責任者などと同じように、現場を離れるときには、代理人を選任しなければなりません。
また14日以内に止むを得ない事情だと、労働局が認めた場合のみ、選任期間を遅らせることができます。
しかし、事故はいつ起こるか予想がつかないので、いち早く選任することが大事です。
技術管理者の資格 |
救護の技術管理者として選任することができる人は、資格が必要です。
資格はトンネル工事、圧気工法の作業に3年以上従事した経験を持ち、さらに必要な研修を受けることで得られます。
トンネル工事の救護技術管理者に選任されるためには、3年以上の工事経験があり、研修を受けなければならないということです。 圧気工法でも同じです。
経験と知識がある人が、緊急時の指揮をとることができるのです。
権限の付与 |
(権限の付与) 第24条の9 事業者は、救護に関する技術的事項を管理する者に対し、労働者の救護の 安全に関し必要な措置をなし得る権限を与えなければならない。 |
事故が起こったとき、救護の技術管理者が、救護方法を決められなかったら意味がありません。 グズグズしていると、被害も大きくなるだけです。
救護の技術管理者には、救護の安全に関しての権限を与えなければなりません。
技術管理者が行おうとしていることを、別の人が強権発動して阻止してはいけません。
そんな場合ではない状況なのです。
事故が起これば、一刻も早く救護が必要です。
しかし、救護に向かう人の安全も確保する必要がああります。
そのためには、機械等の設備を備え、指揮系統を明確にする必要があるのです。
これらは、事故が起こっていない時に、しっかり定めておきます。
トンネルや高圧の作業場では、事故を起こさないことと、事故が起こった時にいち早く安全に救護を行なうかが、重要なのです。
条文の要約 |
まとめ。
第24条の6 ずい道等の内部、又は高圧室内において作業を行う場合、労働者の人数及び氏名を常時確認する措置を講じなければならない。 |
第24条の7 救護に関する技術的事項を管理する者の選任を行わなければならない。 |
第24条の8 救護に関する技術的事項を管理する者の資格は、ずい道建設、圧気工法に3年以上従事した経験を持つものとする。 |
第24条の9 救護に関する技術的事項を管理する者に対し、労働者の救護の安全に関し必要な措置をなし得る権限を与えなければならない。 |