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第3次安倍内閣の政策として、「一億総活躍社会」というものが打ち出されました。
この政策は、「少子高齢化の流れに歯止めをかけ、誰もが活躍できる「一億総活躍社会」の実現」というものだそうです。
内閣官房に「一億総活躍推進室」が設けられ、加藤勝信議員が、一億総活躍担当大臣に就任されました。
何やら動きはあるようなのですが、一億層活躍という言葉は耳にするものの、何をするのかよく分かりません。
一応、アベノミクス新3本の矢として、「希望を生み出す強い経済」「夢をつむぐ子育て支援」「安心につながる社会保障」をひっくるめて実現したいらしく、安倍首相は説明として、「一人ひとりの日本人、誰もが、家庭で、職場で、地域で、生きがいを持って、充実した生活を送ることができること」 といったことを言われています。
何となくは分かるのですが、具体的に何をするのかはよく分かりません。
要は、老若男女問わず、一人一人の生産性を高めていきたいということなのでしょうか。
一億というのは、日本の人口の概算値であるとともに、少子化を歯止めして、一億を切らないという意気込みといったことか。
まあ、よく分かりません。
加藤大臣は、一億総活躍大臣のみならず、女性活躍担当、再チャレンジ担当、拉致問題担当、国土強靱化担当というものを兼務されています。そもそも少子化と男女共同参画を主命とされているので、これらをひっくるめたものが仕事になるのかもしれません。
かねてから安倍首相が打ち出されていた女性が活躍する社会の実現と少子化対策について、別の名前を与えただけとも言えそうです。
一億総活躍会議等について、この記事が分かりやすかったので、参考にしてみてください。
さて、一億総活躍の名の下に、どのような政策が行われていくのかは、今のところ不明です。
しかし、全ての人が活躍する社会を実現するために欠かせないものがあります。
仕事や家庭、スポーツや音楽などなどを行なうのに、事故や病気を患ってしまっては、あなたの活躍をそがれてしまいます。
少なくとも自分がやりたいこと、役割を受けていることを実現する環境作りが必要です。
命がけでこの仕事を成し遂げるという気概を持つのは構いませんが、危害を受けるのは面白く無いです。
一億総活躍という言葉は、「輝く私」のたくさん集まった世界のことでしょう。
その「輝ける私」の1人も欠けさせては、一億総活躍の実現を損ないます。
要するに、何事において活躍する前提は、安全が確保されているということなのです。
短距離の選手が、全力を出して記録を出すことに集中できるのは、きちんと整備されたトラックがあるからです。
もし、トラックが行き交う国道で走れと言われても、記録が出るものではないはずです。
活躍する環境つくりも忘れちゃいけない、大事なことなのです。
活躍する人を失ってはいけない |
一億総活躍の狙いは、リソースの拡大であろうと思われます。つまり、まだ十分に社会進出されていない立場の人の潜在力を開発するとともに、子どもを増やすことで将来のリソースを確保することです。
活躍する人を増やすのはよいと思います。
きっとまだ芽を出していない才能がたくさんあるでしょうから、そういう人に光が当たるのは、ワクワクします。全ての人がとは言いませんが、埋もれているけど優秀な人はたくさんいます。
一方、今活躍している人を失わなわせないのも、この政策に含まれていなければなりません。
財産を増やすばかりに目を取られ、新たな投資ばかり見るのではなく、今ある財産も守らなければなりません。
事故や怪我、病気は、人を失わせてしまいます。
これは労働災害だけではありません。
交通事故では、毎年約5000人の方が亡くなり、障がいを負う人はそれ以上にいます。
スポーツでも事故があり、家庭内でも事故があります。
理不尽に怪我を負い、命を失うこともあります。
中には避けられないものもあるでしょう。
しかし、防げるものも少なくありません。
労働災害の多くは、防止策はそれなりの効果を発揮します。
命の価値、健康の価値は、誰しも同じです。
そして、誰かの命は身近な誰かにとって特別なものなのです。
伴侶、家族、恋人、友人など、特別な人を失うことは、その人以外全ての人を失うのに等しいくらい重いことです。
陳腐な表現ですが、特別な人の命は地球よりも重いのです。
一億総活躍という政策が、どのように展開されるかは、見えてきません。
家庭にいる主婦の社会進出を目論むのであれば、何かしら裏支えを行なう必要はあるでしょう。
そして、出て行く先の危険をなるべく小さくしておくことで、一歩を踏み出しやすくなります。
何の不安もなく力を発揮する場を作るためには、命の危険を感じさせないほうがいいです。
それは、今活躍している人を守るためにも向けられるべきです。
しかし、こういったことは政策に期待するのではなく、自分たちで実現していくことなのでしょうね。