○ショートストーリー”猫井川ニャンのHH白書”

牛黒、立馬から振り落とされる。

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こんなヒヤリハットがありましたので、対策とともにご紹介したいと思います。

index_arrow 第93話「牛黒、立馬から振り落とされる。」

猫井川は再度の現地調査を終え、事務所に戻ってきました。
早速、計測してきたデータをまとめ、資料作りをしよと考えていました。

事務所に戻り、椅子に座ったところ、牛黒に声をかけられました。

「おお、いいところに帰ってきた。
 ちょっと手伝って欲しいんだけど。」

「何ですか?」

「いや、ちょっと倉庫に行って、棚の荷物を運ぶのを手伝って欲しいんだよ。
 鉄パイプを脚立を下ろしたいんだけど、1人じゃ持てなくてさ。」

「いいですよ。わかりました。」

こうして猫井川は、席に腰を落ち着けるまもなく、すぐに牛黒に連れられて行ったのでした。

倉庫に到着すると、パイプを保管している棚の前に、すでに立馬が置かれていました。
そして牛黒もスタンバイしていました。

「俺が上に乗って、棚からとるから、下で受け取ってくれ 」

牛黒は立馬の上に乗ると、棚からパイプを取り出したのでした。

するするとパイプを片側にスライドさせ、一方を猫井川に差し出しました。
猫井川はそのパイプを受け取ると、しっかり掴みました。

「そっちに何本か置いてるところに重ねてくれ。」

猫井川がパイプを置くと、牛黒はすでに次のパイプを手にして待っていました。
次々にパイプを運び、その数は10本以上となった時でした。

「これくらいでいいよ。最後のは自分で運ぶよ。」

牛黒はパイプを2本手にすると、立馬を降りようとしていました。

「大丈夫ですか?持ちますよ。」

「大丈夫。大丈夫。」

そう言うと、牛黒は一歩ずつ踏桟を下りようとしてきました。
一歩、一歩下りてきました。手に2本のパイプを持つち、足元が覚束ない。

最後の一段に差し掛かった時でした。
踏桟にかかとが接し、体重を掛けた瞬間、その足がツルリとしたのでした。
がたんと滑り落ち、床の上にどしんと落ちたのでした。

1段だけだったので、そのままの姿勢で床の上に立った形です。
パイプを落とすことはなかったものの、なぜか気をつけをした格好でした。

「だ、大丈夫ですか?」

猫井川が聞きました。

しばらくの沈黙後、

「大丈夫、大丈夫。
 あとはやっておくよ。ありがとう。」

そしてぎこちなく歩き始めるのでした。歩きながら、ぼそっと、
「素直に渡しておけばよかった。」
とこぼすのでした。

猫井川は、そんな牛黒の側は通り過ぎ、また現場でやってはいけないものリストに1つ項目を刻みつけたのでした。

index_arrow ヒヤリ・ハットの補足と解説

今回のヒヤリ・ハットはt立馬、つまり作業台付きの脚立のようなものです。手すりが付いているものは、ペガサスと呼ばれたりもします。

通常は、作業台の方に顔を向けて、おります。前を向いて降りてはいけません。
手すりを持たずに降りると、足を滑らせたりすることがあります。

今回の牛黒はまさによくない立馬(脚立)の使い方をしていたわけです。

それでは、ヒヤリ・ハットをまとめます。

ヒヤリハット 立馬(脚立)を、後ろ向きに降りていたら、滑った。
対策 1.立馬、脚立は手すりを持って昇降する。
2.昇降時には手に物を持たない。

脚立は低いところで使うものです。しかし正しく使わないと、墜落する恐れがあるのです。
また、脚立足場の組立解体は、特別教育を受ける必要がありるので、注意が必要です。

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