衛生管理○安衛法と仲良くなる

通気の悪い場所での衛生管理

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作業環境は心身に影響を与えてしまいます。
有害物のある環境であれば、健康被害が出てしまいますが、快適でない作業場も仕事がはかどりません。

中でも常に人口密度が高い場所で作業するとなると、なかなかのストレスです。
また通気が悪かったり、空気が薄い場所も、良い環境とはいえないでしょう。

作業場の空間や換気も健康的に業務を行う上で大切なことなのです。

安衛則では、空間についての規制もあるのです。

【安衛則】

第3章 気積及び換気

(気積)
第600条
事業者は、労働者を常時就業させる屋内作業場の気積を、設備の占める容積
及び床面から4メートルをこえる高さにある空間を除き、労働者一人について、
10立方メートル以上としなければならない。

気積とは、1人の作業者などが占める空間のことです。
つまり1人の作業者につき、どれくらいの空間があるかということです。

もし狭い部屋に人がひしめき合い、常に体が接するような場所で仕事をするとしてら、どうでしょうか?
嫌ですよね。ストレスが溜まり、イライラが止まらないのではないでしょうか。

快適な作業するためには、人と人はある程度の距離感が必要なのです。

作業者1人につき、10立法メートル以上の気積がなければなりません。

これくらいあると一定の距離感が保てるのです。

気積の測り方として、機械等の設備がある場所は除かなければなりません。また床から4メートル以上の場所も除きます。

(換気)
第601条
事業者は、労働者を常時就業させる屋内作業場においては、窓その他の開口部の
直接外気に向って開放することができる部分の面積が、常時床面積の20分の1以上に
なるようにしなければならない。ただし、換気が十分行なわれる性能を有する設備を
設けたときは、この限りでない。

2 事業者は、前条の屋内作業場の気温が10度以下であるときは、換気に際し、
 労働者を毎秒1メートル以上の気流にさらしてはならない。

屋内の作業場でも、屋外と同様に常に新鮮な空気が送られていなければなりません。
もし空気の流れがとどまってしまうと、酸素が不足してしまうことになるのです。

空気を入れ替えするには、窓などが必要になります。
窓が開放されていることも大事ですが、窓の大きさも大事なのです。

屋内作業では、窓や開口部などの合計が床面積の20分の1以上なければなりません。
ただし、十分な空気を送り込む通気設備がある場合は、この条件を満たさなくとも構いません。

窓を開放させて換気するのは重要ですが、冬場は寒いので開けてられません。
そのため、毎秒1メートル以上の気流にさらされないようにしなければなりません。
この点も注意ですね。

(坑内の通気設備)
第602条
事業者は、坑内の作業場においては、衛生上必要な分量の空気を坑内に送給するために、
通気設備を設けなければならない。
ただし、自然換気により衛生上必要な分量の空気が供給される坑内の作業場については、この限りでない。

通気が悪い場所として、トンネル工事などの坑内があります。
坑内では自然換気は期待できません。別途設備が必要になります。

坑内の作業では、通気設備を設けなければなりません。

ただし、十分に自然換気が出来る場所では、必要ありません。

(坑内の通気量の測定) 第603条
事業者は、第589条第3号の坑内の作業場について、半月以内ごとに1回、定期に、
当該作業場における通気量を測定しなければならない。

2 第590条第2項の規定は、前項の規定による測定を行った場合について準用する。

坑内作業では、通気設備などで十分な空気を送り込まなければなりません。
そして、この空気量が適性かを定期に確認する必要もあるのです。

坑内の作業場では、半月に1回以上通気量の測定をしなけばなりません。

通気量が少ないと、作業者の命にも関わります。頻繁な点検になりますが、測定は十分に行いましょう。

まとめ。

【安衛則】

第600条
労働者を常時就業させる屋内作業場の気積を、労働者一人について10立方メートル以上としなければならない。
第601条
労働者を常時就業させる屋内作業場においては、窓その他の開口部の面積が、常時床面積の20分の1以上になるようにしなければならない。

第602条坑内の作業場においては、衛生上必要な分量の空気を坑内に送給するために、通気設備を設けなければならない。第603条 坑内の作業場について、半月以内ごとに1回、定期に、当該作業場における通気量を測定しなければならない。

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