衛生管理○安衛法と仲良くなる

作業場の温度や湿度の管理

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作業場が健康的で、快適かどうかは照明の明るさだけではありません。

温度や湿度も大切な要素です。
暑かったり、寒かったり、ジメジメしているような場所では、集中して作業はできません。

暑さでぼんやりしてたら、事故になったということもあります。
そのため、作業場の温度管理や湿度管理についても、安衛則で規定されています。

【安衛則】

第5章 温度及び湿度

(温湿度調節)
第606条
事業者は、暑熱、寒冷又は多湿の屋内作業場で、有害のおそれがあるものについては、
冷房、暖房、通風等適当な温湿度調節の措置を講じなければならない。

真夏や真冬、エアコンがない事務所で仕事するのは、かなり苦痛です。
室内にいるのに、熱中症などで倒れることもあります。

ましてや工場など体を動かす仕事では、温度などによる体調不良については、より一層注意が必要です。

暑熱、寒冷、多湿な屋内作業で、健康を害するおそれがある場合は、温度湿度などの調整を行わなければなりません。

省エネも大事ですが、作業者が体調崩さない程度に調整することも重要なのです。

(気温、湿度等の測定)
第607条
事業者は、第587条に規定する暑熱、寒冷又は多湿の屋内作業場について、
半月以内ごとに1回、定期に、当該屋内作業場における気温、湿度及び
ふく射熱(ふく射熱については、同条第1号から第8号までの屋内作業場に限る。)を
測定しなければならない。

2 第591条第2項の規定は、前項の規定による測定を行った場合について準用する。

溶鉱炉の近くなどの暑い作業所、冷凍庫な中ような寒い場所で作業するのは、体に相当な負担を与えていまいます。
このような場所では、作業に適した温度、湿度なのかをきちんと把握する必要があります。

暑熱、寒冷、多湿な屋内作業場では、半月以内に1回、定期に、測定しなければなりません。

測定の結果、不適切であれば、対応策を取り、作業者の健康を守っていかなければならないのです。

(ふく射熱からの保護)
第608条
事業者は、屋内作業場に多量の熱を放散する溶融炉等があるときは、加熱された空気を
直接屋外に排出し、又はその放射するふく射熱から労働者を保護する措置を講じなければならない。

太陽の光や熱を直接浴びると暑さを感じます。エアコンが聞いた車内でも、窓からの日差しが暑いのは直射日光で熱を感じるからです。
しかし熱というものは、直射日光を浴びていなくとも感じます。直射日光のように伝わる熱のことを、ふく射熱といいます。

ふく射熱が熱源から発生します。屋内作業で、大量の熱を発するものに溶鉱炉などがあります。
溶鉱炉付近での作業は、熱への対処が重要です。

多量の熱を発する溶鉱炉などでは、熱せられた空気を排出し、ふく射熱から作業者を守る対策をとらなればなりません。

長時間、高熱に接していると、熱中症だけでなく、体温の調整機能にも影響が出ますので、十分な対策が必要になるのです。

(加熱された炉の修理)
第609条
事業者は、加熱された炉の修理に際しては、適当に冷却した後でなければ、
労働者をその内部に入らせてはならない。

溶鉱炉は鉄を高温で溶かす設備です。
どれほどの熱かというと、ターミネーターでさえ溶かしてしまうほどです。

当然ですが、熱された状態ではどんな修理や補修もできません。

加熱された炉を修理する場合は、冷却した後でないと内部に入れてはいけません。

単に暑い、寒いでも体には堪えてしまいますが、高熱や低温の作業場では命に関わります。
このような作業場では、温度や湿度の管理はしっかり行う必要があるのです。

まとめ。

【安衛則】

第606条
暑熱、寒冷又は多湿の屋内作業場で、有害のおそれがあるものについては、適当な温湿度調節の措置を講じなければならない。
第607条
暑熱、寒冷又は多湿の屋内作業場について、半月以内ごとに1回、気温、湿度及びふく射熱を測定しなければならない。
第608条
屋内作業場に多量の熱を放散する溶融炉等があるときは、ふく射熱から保護する措置を講じなければならない。

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