厚生労働省労働局長登録教習機関
北海道・宮城県・岩⼿県・福島県・東京都・⼤阪府・福岡県
事業所、すなわち会社や支店、会社の敷地内にある工場での安全体制について、まとめてきました。
労働者の人数や業種などの複雑ですが、基本的には責任体制を明確にして、事故や病気がない安全衛生管理を行っていこうというのが目的です。
仕事は、常に事業所の中だけで行うというものではないですよね。
時には、全く別の場所で仕事をすることもあります。
代表例が、建設業ですね。
建設業は、道路やビルの街中から、山深い場所でダムを作ったり、海上で橋を作ったりなど、ありとあらゆる場所で仕事をしていきます。
むしろ会社のなかにいては仕事になりません。
このような不特定の場所で作業する場合には、作業現場用の安全管理体制を置くことになっています。
今回は、そのような現場作業用の安全体制についてまとめていきます。
新たに出てくる用語としては、次のものがあります。
1.特定元方事業者
2.統括安全衛生責任者
3.元方安全衛生管理
事業所内の安全管理体制でも、聞きなれない用語があったのですが、今回はこんなのがよく出てきます。用語が分かりにくいと、取っつきにくくなると思うので、最初に簡単に説明しようと思います。
まずは(特定)元方事業者について、ご家庭のケースを例にしてみましょう。
ご家庭で、親が子どもに、パン屋で食パンを買ってきてとお願いすることがあると思います。
お願いされた子どもが食パンを買ってくると、パンを親に渡し、もしかしたらお釣りはお小遣いとしてもらうことがあるかもしれません。
ちょっと固い表現をすると、親が子どもに、パンを発注して、子どもが仕事を請け負ったわけです。
仕事を請け負った子どもが、仕事を達成し、お釣りという差分の収益を上げたわけですね。
図式すると、こんな感じですね。
親(発注者) —- 子ども(請負)
これがシンプルな、発注と請負の関係ですね。
さて、少し複雑にしていきます。
今度は親が子どもに、スーパーで豚肉と玉ねぎと卵を買ってきてくれと依頼したとします。
子どもは弟や妹と一緒に出かけ、自分自身は豚肉を取りに行くので、弟に玉ねぎを妹には卵を持ってくるように依頼し、全て買うことができたとします。
この場合、親から3品の買い物の仕事を最初に請け負ったのが子どもですが、この子どもは弟や妹に、1品づつ取ってくるように再依頼をかけています。
つまり、子どもが最初の請負、弟と妹が再請負という関係です。
この場合、子どもは最初の請負者ということで元方請負といい、弟や妹は関係請負(下請や協力ともいう)の関係になるわけです。
図式すると、こんな感じですね。
親(発注者) —- 子ども(元方請負) —– 弟(関係請負)
│- 妹(関係請負)
さて、これを事業者に置き換えてみましょう。
事業者は、お客さんに物やサービスを売って、お金を得ますね。
見方を替えてみると、お客さんが会社に物やサービスを依頼や注文をし、お金を払うわけです。
顧客(発注者) —- 事業者(元方請負)
ちょっと製品やサービスを提供するのに、自社だけでは手が足りないので、他の会社に協力をお願いすることもあります。
先ほどの弟や妹に依頼するような関係ですね。
顧客(発注者)—- 事業者(元方請負)—– 協力会社A(関係請負)
│- 協力会社B(関係請負)
派遣社員を依頼するというのは分かりやすい例ですね。
この元方請負の事業者のことを、安衛法では「元方事業者」というのです。
元方事業者から仕事を請け負っている会社のことを、「関係請負人」といいます。
事業者も関係請負人も、会社を人として扱っているから、こんな表現になっています。
さて、この図を御覧ください。
発注者や元方事業者、また一部の関係請負人は注文者の枠に入っています。
これは、他の会社に仕事を注文しているということですので、分かるかと思います。
さて、元方事業者と一緒に「特定元方事業者」というのがあります。
特定というだけあって、元方事業者のうちの一部の事業者のことです。
さて、何をもって特定なのか。
一般の会社で説明しましょう。
お客さんから、文房具の注文を受けたとかなら、通常の事務処理でサービスを行うことができますね。きちんと処理しなくていけませんが、特に気をかける必要はありませんね。
しかし、これが家を作るとなるとどうでしょう?
仕事を請け負った元方事業者は、何度も顧客と打ち合わせを行い、社内でもしっかり打ち合わせ、外部の建材屋さんなどとも入念に調整しますね。
大きな買い物ですから、慎重に慎重を重ねると思います。
一生に一度の高額な買い物。一歩でも食い違いや間違いがあると、取り返しがつかなくなります。
(念のため、文房具とかがどうでもいいという意味ではないですよ。)
特定元方事業者が請け負う仕事も、ものすごく慎重を重ねなければならないのです。
しかしこの場合の慎重さは、金額ではありません。
細心の注意は、労働者の安全についてです。
一歩間違えれば、たやすく人命が失われてしまう仕事を請け負う事業者のことを、特定元方事業者とい言うのです。
具体的に、どのような仕事なのかについては、法の紹介後に解説しますが、ものすごく危険な仕事を請け負って、ものすごく安全衛生が求められるのが特定元方事業者です。
この特定元方事業者は、特別な安全責任者を置かなければなりません。
その安全責任者を、「統括安全衛生責任者」といいます。
この統括安全衛生責任者というのは、事業所の総括安全衛生管理者とものすごく似ていますね。
たいがいこれらの用語が出る試験では、確実に混同します。
こういったネーミングセンスは微妙なのが多いですね。
後期高齢者医療制度というのもひどいですけども。以前、自民党の石破さんの講演会を聞きに行った時、後期高齢者医療制度について、「後期高齢者」ってひどすぎる名前だろうと言われていたのを、思い出します。
総括安全衛生管理者と統括安全衛生責任者は似ていますが、仕事は違います。
どれくらいかといえば、アルファベットは言うと、SとTぐらい違います。
私なりの区別の仕方などもあるのですけども、ここでは統括安全衛生責任者は作業現場の責任者なのだと理解して下さい。
さて、この統括安全衛生責任者には、必ず「元方安全衛生管理者」というのがセットになります。こちらも総括安全衛生管理者と安全管理者がセットになっているようなものです。
元方安全衛生管理者は現場で安全の実務をする人と理解して下さい。
まとめますと、
「特定元方事業者」 特に危険な作業を請け負っている、元方事業者
「統括安全衛生責任者」 特定元方事業者で選ぶ、安全衛生の最高責任者
「元方安全衛生管理者」 統括安全衛生責任者のサポートを行う、実務者
という感じになります。
さて、前置きが長くなりましたが、以下法文を見ていきます。
特定元方事業者、統括安全衛生責任者、元方安全衛生管理者については、安衛法第15条に規定されています。
【安衛法】
(統括安全衛生責任者)
(元方安全衛生管理者)
(特定元方事業者等の講ずべき措置)
第15条では、特定事業を行う元方事業者、つまり特定元方事業者は統括安全衛生責任者を選任しなくてはいけないとあります。
特定とは、何をもって特定すとするか。
条文に「建設業その他政令で定める業種に属する事業」とありますね。建設業とプラスαなのですが、このαは造船業のことです。
つまり、建設業と造船業の請負事業者のことを、特定元方事業者というのです。
ただし、全ての請負者ではありません。建設業や造船業の仕事でも、従事する労働者数や仕事の内容によります。これは安衛令に規定されていますので、後ほどまとめます。
また同じ現場で元方事業者が2つ以上ある場合は、どれかを特定元方事業者として指名しなくては行けません。この指名は第30条の2項にあるのですが、発注者か同条3項にあるように労働基準監督署長が行います。
指名された特定元方事業者は、統括安全衛生責任者と元方安全衛生管理者を選任しなくてはいけません。
統括安全衛生責任者と元方安全衛生管理者は、現場専属でなければなりませんし、常駐します。
第15条の2は、統括安全衛生責任者を選んだ特定元方事業者は、元方安全衛生管理者を選ばなければならない。
そして統括安全衛生責任者と元方安全衛生管理者には資格者から選任することとあります。
この資格は、安衛則にありますので、後ほどまとめます。
ここで、ものすごく大切なポイントがあります。試験によく出るポイントです。
元方安全衛生管理者について、第15条の2で、「建設業その他政令で定める業種」で選任することとなっています。しかし、この条文に対して、「その他政令で定める業種」は定められていません。
つまり、造船業では、元方安全衛生管理者は必要ないということなのです。
今後安衛令で追加されるかもしれませんが、現時点(平成26年9月時点)では、ありません。
ややこしいのですが、そういうものなのです。
表でまとめます。
建設業○○
業種 | 統括安全衛生責任者 | 元方安全衛生管理者 |
造船業 | ○ | × |
さて統括安全衛生責任者、元方安全衛生管理者は第30条にある仕事をしなくてはいけないことになっています。
仕事内容をまとめると、次のとおりです。
1)作業場で安全協議会を組織する。月1回は関係請負人を集めて、 協議会を開催する。
2)関係請負人ごとの作業間の連絡と、調整を行うこと。
3)1日1回は作業場所を巡視すること。
4)関係請負人が行う労働者の安全又は衛生のための教育に
対する指導及び援助を行うこと。
5)関係請負人ごとに仕事の内容が異なる場合は、
工程計画及び機械、設備の配置計画を作成する。
また関係請負人が法律違反しないように指導を行うこと。
6)その他労働災害を防止するために必要なことを行う。
協議会組織をまとめ、作業間の連絡調整、作業場の巡視、安全教育のサポート、関係請負人の仕事が法律違反しないように指導する、その他労災防止活動です。
事業場全体について、安全衛生管理を行うことが必要になるわけですね。
第30条各号の業務については、安衛則に詳細に規定されています。
また特定元方事業者には行わなければならないことがあります。
しかし今回はこの条文だけの紹介として、職務の詳細は別でまとめたいと思います。
安全衛生教育についてですが、建設業では現場ごとに、労働者へ行わなければなりません。
作業場に初めて入場する労働者向けの教育、月に1回半日以上の月例教育などがあります。
現場特有の危険箇所や、作業する上で危険なところを伝え、対策を教えたりします。
これは関係請負人ごとで行うことになっていますが、統括安全衛生責任者と元方安全衛生管理者はこの教育用の資料を渡したり、特に危険なポイントを伝えたりとサポートするのが義務付けられています。
統括安全衛生責任者と元方安全衛生管理者の仕事の役割ですが、実務は元方安全衛生管理者が行います。
統括安全衛生責任者は安全衛生管理だけでなく、発注者とのやりとりや、工事全体の進行をチェックしたりなど、ありとあらゆる役割と兼任している事が多いので、実務まで手が周りません。
だからこそ、元方安全衛生管理者が安全衛生活動を一手に担うのです。
なお、第15条の2で、「元方安全衛生管理者は第11条第2項に準用する」とあります。
第11条第2項は、労働基準監督署長は必要があれば、安全管理者の増員又は解任を命ずることができるというものです。つまり労働基準監督署長は元方安全衛生管理者に対しても、増員や解任を命ずることができるということです。
さて、特定元方事業者の事業について、安衛令第7条で確認してみます。
【安衛令】
建設業と造船業で、「特定」となる場合をまとめると次のとおりです。
1 | ずい道等の建設工事 | 常時30人 |
2 | 特定の場所での橋梁の建設の仕事 | |
3 | 圧気工法による作業を行う仕事 | |
4 | その他の工事 | 常時50人 |
建設業で、ずい道(トンネル)工事、特定の場所の橋梁工事、圧気工法では労働者の人数が常時30人以上の現場。その他の工事で常時50人以上の現場です。
ちなみに造船業は、常時50人以上の工事に入ります。ですから、タンカーなど大きな船をつくる場合のみ特定元方事業者となるわけです。小型の漁船を作る場合までは含みません。
さて2の特定の場所の橋梁工事についてですが、この特定の場所というのは、安衛則18条の2で規定されています。
条文はこの後まとめますが、「人口が集中している地域内における道路上若しくは道路に隣接した場所又は鉄道の軌道上若しくは起動に隣接した場所」と規定されています。
つまり、市街地の道路や線路の近くの橋の工事の場合ということです。
さて、その他の決まりについて、安衛則をまとめていきます。
【安衛則】
第6節 統括安全衛生責任者、元方安全衛生管理者、 店社安全衛生管理者及び安全衛生責任者 (令第7条第2項第1号 の厚生労働省令で定める場所) |
(元方安全衛生管理者の選任) 第18条の3 法第15条の2第1項 の規定による元方安全衛生管理者の選任は、 その事業場に専属の者を選任して行わなければならない。 |
(権限の付与) 第18条の5 事業者は、元方安全衛生管理者に対し、その労働者及び 関係請負人の労働者の作業が同一場所において行われることに よって生ずる労働災害を防止するため必要な措置をなし得る 権限を与えなければならない。 |
(統括安全衛生責任者等の代理者) 第20条 第20条 第3条の規定は、統括安全衛生責任者、元方安全衛生管理者、 店社安全衛生管理者及び安全衛生責任者について準用する。 |
第18条の2は、すでに書いたように、特定の場所での橋梁工事は具体的にどこでなのかということです。
第18条の3は、統括安全衛生責任者と元方安全衛生管理者は専属とすることです。現場で全体を管理する必要があるのですから、基本常駐にるので、必然的に専属となりますね。
第18条の4は、統括安全衛生責任者と元方安全衛生管理者の資格要件です。総括安全衛生管理者や安全狩り者と似ているのですが、若干違います。具体的にいうと、現場に携わった年数がちょっと長くなります。
統括安全衛生責任者は理系の大学、専門学校卒で、実務期間が3年以上
元方安全衛生管理者は理系の高卒で、実務期間が5年以上
となります。総括安全衛生管理者等よりも、実務期間が長くなります。
第18条の5は、事業者は統括安全衛生責任者や元方安全衛生管理者に権限を与えることとあります。現場では最高責任を持つのですから、権限を与える必要があるというのはわかりますね。
いちいち、本社に問い合わせて決済をもらって・・・そんなのやってやれません。
第20条では、第3条を準用とあります。
これは病気や休暇などで不在になる時には、代理人を選びなさいということです。
代理人を選んでも、労働基準監督署に報告する必要はありません。
さてちょっと飛んで第664条では、統括安全衛生責任者や元方安全衛生管理者を選んだら、労働基準監督署長に報告しなくてはならないという内容です。
報告のタイミングですが、選任後ではありません。
作業開始後、遅滞なくです。ここが注意点です。総括安全衛生管理者とは違います。
さて、条文内にチラホラと店社安全衛生管理者、安全衛生責任者などという名称も出てきていますが、これらも現場の安全管理者になります。
これらについては、今後まとめたいので、今回は名称だけになります。
以上で、特定元方事業者、統括安全衛生責任者、元方安全衛生管理者についてまとめていきました。
特に危険と隣合わせの作業現場なので、特別な安全衛生体制を置くことが求められているわけです。
特定元方事業者には、その他にも講ずるべきことはありますが、それは別途まとめたいと思います。
事故の多くは、現場作業で発生しています。
ですから、統括安全衛生責任者や元方安全衛生管理者の役割は、非常に重いといえます。
全ての労働者が現場に入った時のまま、どこも怪我なく、病気なく出ていく。それを工事が完了するまでずっと続ける、簡単なようで、ものすごく重要な事であると分かりますね。
慎重に慎重を重ねて、安全を作り上げる。
統括安全衛生責任者や元方安全衛生管理者は重大な責任のすごい人達なのです。
工事現場の近くを通ったら、そういうすごい人たちが仕事しているのだなと、少しばかり感じてもらえたらもっと励みになるんじゃないかなと思います。
まとめ。
【安衛法】
第15条 建設業とその他の政令で指定する事業の、 特定元方事業者は統括安全衛生責任者を選任しなければなりません。 |
第15条の2 特定元方事業者は元方安全衛生管理者を選任しなければなりません。 |
第30条 (統括安全衛生責任者、元方安全衛生管理者を選任する)特定元方事業は、 必要な措置を講じなければなりません。 |
【安衛令】
第7条 政令で指定する事業者は、造船業 特定事業は、ずい道工事、特定の場所の橋梁工事、 圧気工法の工事で労働者が常時30人以上。 また労働者が常時50人以上の工事。 |
【安衛則】
第18条の2 令7条の特定の場所の橋梁というのは、人口の多い市街地で道路や線路に接した場所のこと |
第18条の3 事業者は、統括安全衛生責任者、元方安全衛生管理者を現場専属とする。 |
第18条の4 事業者は、統括安全衛生責任者、元方安全衛生管理者を資格要件を満たしたものから選ぶこと。 |
第18条の5 事業者は、統括安全衛生責任者、元方安全衛生管理者に必要な権限を与えなければならない。 |
第20条 統括安全衛生責任者、元方安全衛生管理者が不在になる時は、代理人を選ぶこと。 |
第664条 事業者は、統括安全衛生責任者、元方安全衛生管理者を選任したら、 作業開始後、遅滞なく労働基準監督署長に報告すること。 |
安衛則18条の3 は、統括安全衛生責任者は現場専属で無くても良いのではないですか?
こんにちは。
コメントありがとうございます。
仰る通り、法的には統括安全衛生責任者の専属については明記されていません。
ただし、厚生労働省が、基発第267号の2(平成7年4月21日)の「元方事業者による建設現場安全管理指針について」、第3の4にこんな一文があります。
「4 統括安全衛生責任者及び元方安全衛生管理者の選任
(1) 統括安全衛生責任者
元方事業者は、ずい道等の建設の仕事、圧気工法による作業を行う仕事、一定の橋梁の建設の仕事及び[4]鉄骨又は鉄骨・鉄筋コンクリート造の建築物の建設の仕事を行う場合で、統括安全衛生責任者の選任を要するときには、その事業場に専属の者とすること。
また、統括安全衛生責任者については、統括安全衛生管理に関する教育を実施し、この教育を受けた者のうちから選任すること。」
参考 https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-36/hor1-36-10-1-0.htm
この通達の中に、「その事業場に専属の者とする」とあるので、専属にしておくことがよいでしょう。
通達ではそのようになっていますね。すると、統括安全衛生責任者・元方安全衛生管理者・安全衛生責任者の3者が専属といことですね。また、統括安全衛生責任者の資格も法15条2項の「統括できる人」に加え、統括安全衛生管理に関する教育を受けた者からの選任になっています。この辺も順守して置くことですか。また、この通達は20年も前の通達ですがその後変更、追加等あればご教示頂けると幸いです。
コメントありがとうございます。
まず、質問のあった統括管理に関する通達の変更について、少し探したものの、変更等は見当たりませんでした。
統括安全衛生責任者などを配置する現場は、一定以上の作業者数が従事するので、管理する側もそれ相応の人数が必要になってくると考えられます。
私の経験上ですが、多くの場合、作業場の所長が統括安全衛生責任者を兼ねているケースが多く見られます。
流石にお一人であれもこれもは大変そうなので、他の管理者と協力の下、負担が軽減されるのが良いなと感じることも多々あります。
いろいろありがとうございます。平成7年以降変更や追加もないようなら通達が実際のルールになっているんですね。確かに統括安全衛生責任者は50人以上の現場ですから元方安全衛生管理者との常時2トップ体制も納得できますね。因みに、事業場の人数が常時50人以上になると安全管理者と衛生管理者の設置が決められています。私はこれは建設業の現場には当てはまらないと考えていました。ところが建設現場でも50人を超えたら安全管理者・衛生管理者が必要とNetで見たのですがどうなんでしょうか?統括安全衛生責任者や元方安全衛生管理者との役割分担・指示関係もおかしくなるように思うのですが。総括安全衛生管理者を設置する事業と一の場所で行う特定元方事業との安全管理体制の違いについてご教示頂けると幸いです。
コメントありがとうございます。
基本的には、店社と混在作業の事業所の管理体制は、異なるという考え方でよいと思います。
詳細については、ブログ本文に譲りますが、店社は総括安全衛生管理者や安全管理者、衛生管理者などの安全衛生管理体制です。
建設業の混在作業所では、50人以上の時、特定元方事業者の統括安全衛生責任者と元方安全衛生管理者、そして関係請負人の安全衛生責任者からのなる安全衛生管理体制になりますが、別途安全または衛生管理者との配置については、条文等で触れられていません。
非常に大人数の作業場であったり、数年にも及ぶ工事では、専属で安全管理担当や衛生管理担当もいらっしゃるのかもしれませんが、最低限配置が必要なのは上記の体制となります。
ご教示ありがとうございます。
建設業の現場と事業場との安全体制の違いについて整理できて来ました。
50人未満の事業場に安全衛生推進者を配置するという規定も、建設業の現場では無く店社(本社・支店・営業所)としての事業場と言う理解で良いですね。ブログでも安全衛生推進者を選任する業種に「建設業」も入っているので確認です。
もちろん50人未満の建設業の現場でも統括安全責任者や元方安全衛生管理者に準ずる者が安全管理をする訳ですけど。
色々と調べてみたのですが解らなかったので教えてください。
統括安全衛生責任者と元方安全衛生管理者は兼務可能なのでしょうか?そもそも規模が大きいため一人では管理できないため他に職員がいるため無理をする必要はありませんが、法律上でどうなっているのか教えていただけると助かります。
こんにちは。
返信が遅くなり、申し訳ございません。
ご質問の件ですが、兼任についての記載はありません。
兼任も可などの書き方もないので、それぞれ選任することを想定しているのではないでしょうか。
詳しく調べきれておらず、期待に答えられていませんね。
できましたら、統括安全衛生責任者を選任される現場でしたら、
監督署に届け出を出されるかと思いますので、その際聞いていただければと思います。
統括安全衛生責任者と元方安全衛生管理者は兼務可能なのでしょうか?調べてみたのですが、見つけられませんでした。
そもそもそれなりの規模になるため他にも職員がいるから無理をする必要はないのですが、規則上どうなっているのか教えていただけるとたすかります。
こんにちは。
今年初めて社労士試験を受けた者です。
労働安全衛生法は参考書を見ても全く理解出来ませんでした。
そんな時にこのブログを見つけました。それからは毎日教科書代わりに勉強しました。
お陰様で、試験に合格することができましたので、ひと言お礼を伝えたくてコメントさせて頂きます。とても助かりました、ありがとうございました。角田さんのブログが無かったら諦めていたかもしれません。
そして建設現場等で働いている方を素晴らしい仕事をしている方達と思うようになりました。
労基法、労安法を全ての職場で守る時代が来ることを願ってやみません。
社労士試験合格おめでとうございます。
心よりお祝い申し上げます。
多少なりとも、お力になれたのであれば、
この上なく嬉しく思います。
今後ご活躍されることを、祈念致しております。
おめでとうございます!