○安衛法と仲良くなる製造機械・工作機械

食品加工機の安全 その3。

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切断、粉砕、混合で、食材を加工していくと、次は製品にしていきます。

製品に加工されたものは、最終的にはパック詰めされ、出荷されていくのです。

全ての工程において、機械が使われています。

今回は、切断や粉砕以外の機械についての規制です。

【安衛則】

(ロール機の覆い等)
第130条の8
事業者は、食品加工用ロール機の労働者に危険を及ぼす
おそれのある部分には、覆い、囲い等を設けなければならない。

ロール機は、薄く延ばす加工工程で使われる機械です。

大きな筒状のロールが2つ接近して並び、材料はこの間を通ります。
ロールとロールの間が1センチであれば、材料は1センチの厚さになって、出てくるのです。

ロールの間は、ほんの小さな隙間です。
人の体が入るものではありません。
もし間にはさまれようものなら、大変なことになるます。

食品加工用ロール機で、体の一部でもはさまれるおそれがある場合は、覆いや囲いなどを設けなければなりません。

人の体が、間違っても、入り込まないようにすることが大事なのです。

(成形機等による危険の防止)
第130条の9
事業者は、食品加工用成形機又は食品加工用圧縮機に
労働者が身体の一部を挟まれること等により当該労働者に
危険を及ぼすおそれのあるときは、覆い、囲い等を
設けなければならない。

加工食品は、最終的に製品にされます。
製品のためには、原材料を製品に成形するなどの作業を行います。

例えば、小麦粉などを練り、薄く延ばしただけでは、製品になりません。
最終的にクッキーの形にして、焼かなければなりません。

クッキーの形にするのが成形機です。

このように製品加工を行う機械も、油断しているとはさまれたり、巻き込まれたりする危険があるものが多いのです。

食品加工用成形機や圧縮機などは、体の一部もはさまれたり、巻き込まれたりしないように覆いや囲いを設けなければなりません。

明記されていませんが、当然、加工している部分に手を入れたりすることも避ける必要があります。

食品加工機械については、法改正で追加されたものです。

機械に共通するのですが、動いている場所には近づかないことが重要です。

そのため、体の一部がはさまれたりするおそれのある場所には、囲いや覆いを設けて、接触させないようにします。

機械との付き合いで大切なことは、適度な距離を保つこと。

これは食品加工機械であっても、重要な事と言えますね。

まとめ。

【安衛則】

第130条の8
食品加工用ロール機の労働者に危険を及ぼすおそれのある部分には、覆い、囲い等を設けなければならない。
第130条の9
食品加工用成形機又は食品加工用圧縮機に身体の一部を挟まれること等により労働者に 危険を及ぼすおそれのあるときは、覆い、囲い等を設けなければならない。