厚生労働省労働局長登録教習機関
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格言や名言は、便利なもので、いかようにも解釈ができます。
その解釈の自由さを、安全衛生分野にも及ぼしたらどうなるかとうのが、格言でこじつける安全衛生活動です。
今回も3つの格言・名言を強引にこじつけてみます。
格言じゃないのも含まれていますが、とてもよい言葉だなと思いました。
セネカの格言 |
人は教えることによって、もっともよく学ぶ。 |
【解釈】
仕事の仕方を教えることで、自分も再認識します。 安全も同じ。 部下や後輩が怪我なく仕事することを教えるのは、自分でも安全の大切さに気づくことなのでしょう。 あなたは部下に何を教えますか? |
セネカさんは、ローマ時代の政治家で哲学者です。 ページ上の写真はセネカさんの像です。
お父さん(マルクス・アンナエウス・セネカ)ルキウス・アンナエウス・セネカで、も有名な政治家です。
お父さんと区別して、ルキウス・セネカは小セネカと呼ばれます。 ちなみにお父さんは、大セネカと呼ばれています。
セネカは、有名なローマ帝国の皇帝ネロの家庭教師もしていて、ネロの初期5年間の善政を支えました。
晩年は、残念なことにネロに自殺を命じられてしまいました。
なお、セネカが生きた時代は「テルマエ・ロマエ」の60~70年くらい前になります。
今から2000年前の人がこんなことを言ってたんですね。
人に教えようとすると、分かっていないと教えられませんよね。
このことは経験があるんじゃないでしょうか。
逆に教えるといったアウトプットすることを意識すると、しっかりインプットできるとも言えます。
分かってるつもりでも、実はあまり頭に残っていないことはよくありそうです。
一生懸命勉強して、頭に入れたのに、本番の試験でダメだというのは、まさにそんな例ですね。
安全対策も自分だけが、分かったつもりでも、実は理由ややり方を理解していないこともあります。 自分だけくらいは大丈夫というのもあるかもしれません。
しかし部下や後輩などができ、事故がないように指導しようにも、わからないことがあることに気づきます。
この時初めて、不足を感じます。
安全の大切さは、自分だけでなく、自分の周りの人を守ろうとして大切さに気づきます。
事業者なら作業者を守りたい、作業者なら自分の仲間を守りたいがあってこそです。
安全の大切さを人に教える時、自分自身にもその大切さを説いているのです。
貝原益軒の格言 |
知って行わざるは、知らざるに同じ。 |
【解釈】
自分たちの身を守って仕事することが、大切だと知っている人は多いでしょう。 しかし、行いが伴っていなければ、ないがしろにしてるのと同じ。 安全とは分かっているだけではなく、行うことなのです。 |
貝原益軒さんは、江戸時代の儒学者です。
この方は「大和本草」という有名な著作を残されています。
「大和本草」は動植物の集大成で、明治になり西洋から様々な学問が入ってくるまで生物学、農政学の最高峰とも言えるものでした。
また、心身の健康を説いた「養生訓」も有名で、広く読まれていました。 それだけすごい金字塔を打ち立てた学者です。
「養生訓」なんて、今の世の中にも十分通用する内容です。
そんな貝原さんの言葉は、一度は耳にしたことがある格言ですね。
知ってても、やらなければ、知らないのと同じ。
言葉のとおりだと思います。 ただの頭でっかちでは、何にも意味がないということです。
安全においても、知識ばかりあっても、現場で何も行わなければ、全く役に立ちません。
そんな安全スタッフはいりません。はっきり言って邪魔です。
知識よりも何より、事故を減らすための工夫が必要あり、いかに実践していくかによります。
知識だけ、口だけ立派では、役立たずです。
立派なものでなくとも、効果的な実践が意味をなします。
そんな私への自戒を込めた言葉。
『ピーナッツ』よりスパイクの台詞 |
もしこの人生に本気で何かを求めるなら、断固そうしなきゃ! |
【解釈】
あなたの人生で大切なことや大切な人がいるならば、事故で怪我や命を落とすようなことはあってはなりませんね。 安全対策は断固しなくては! |
「ピーナッツ」はチャーリー・ブラウンやスヌーピーが出てくるアメリカのコミックですね。
A peanuts book featuring Snoopy (1)
スパイクというのはメインキャストではないので、知らないかもしれませんが、スヌーピーのお兄さんです。
帽子とヒゲがトレードマーク。孤独を愛する、さすらいのロンリーガイだそうです。
どんな顔かは、公式ページで御覧ください。
ピーナッツ公式ページ「ピーナッツの仲間たち」
ページ右下の「Brother」にスパイクもいます。
「ピーナッツ」は、キャラクターの可愛さだけでなく、なかなかシュールで深い台詞をつぶやきます。 犬なのに。いや、犬だからこそでしょうか。
そんなスパイクの言葉は、人生の意義、目的に向かった言葉です。
人生でやりたいことがあるならば、断固としてやろうと言います。
「やりたいこと」と言われて、ぱっと思いつく人は少ないでしょう。
でも、今日という日を生きているのは、何かに向かっている可能性があります。
断固しなきゃいけないことの1つは、命を全うすることではないでしょうか。
自分と自分の大切な人の命を守ること。 変わらぬ日常を送ること。
あまりにも平凡すぎて大切さがわかりにくいかもしれません。
しかし、失った時あまりの重大さに気づいてしまうことでもあります。
仕事において命を守るのは、安全対策です。 危険から遠ざかることです。
絶対安全なんてのはありませんが、最大限リスクを小さくすることはできます。
安全対策は断固しなきゃ!
そうじゃないと人生で本気で求めてるものも、見つからないままになってしまいます。