厚生労働省労働局長登録教習機関
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Amazonのプライムビデオサービスが開始されてから、映画やドラマをものすごく見るようになりました。種類はさほど多くないものの、無料で見放題というのは最高です。
とはいえ、一番最初に見たのは、キン肉マンだったりするのですけど。
子どもの時に見た、劇場版ですが懐かしかったー。ウォーズマンがよく喋ってましたし、涙を流してた。なんとも感情豊かなロボ超人。
さて、このプライムビデオにはテレ東系列のドラマが多数公開されているのですが、「三匹のおっさん」というドラマが面白かった。
簡単なストーリーは、定年を迎えたキヨ、シゲ、ノリの3人のおっさん。この3人は幼なじみで、小さい時は近所で「3匹のワルガキ」として有名でした。暇をもてあます3人のおっさんは、子どもの時のように3人で街のパトロールをすることにしたのでした。
現代の問題を取り上げながらも、1話完結で、水戸黄門のような痛快な番組です。
シーズン2まで一気に見た上に、原作も読み切りました。
原作は、有川浩さんです。やっぱり有川さんが描く人物は魅力的です。
ドラマで演じられている役者さんもかっこいいです。
キヨを演じる北大路欣也さんは、ものすごくかっこいいな。原作では顔が「非」で目の位置が分からないのに、やたらと眼力が強いおっさんになっています。
泉谷しげるさんのシゲ、志賀廣太郎さんのノリもいい味です。
キヨや剣道、シゲは柔道と腕っぷしが強く、ノリは軍師タイプですが、争いになると実は一番危険だったり。
おっさんを取り巻く人たちもチャーミングな人たちです。おっさんが相手になる人たちも腹は立つけど、同情もします。
おっさんたちがパトロールし始め、家族や地域を巻き込むようになってから、人間関係が活き活きとしていきます。脇役にすぎない人たちにもちゃんとスポットが当たるのはいいですよね。
Amazonのプライム会員で、プライムビデオが見られるなら「3匹のおっさん」はおすすめです。
さて、ここから「3匹のおっさん」にこじつけて、安全の話へ。
無粋かもしれませんが、一応このブログの趣旨にかなうように話を持って行きます。
3人は夜な夜な街をパトロールし、問題に首を突っ込み、巻き込まれ解決していきます。
これと似たようなものとして、職場では巡視というものがあります。
職場巡視、作業場巡視は、3匹のおっさん精神でやるのがいいのではないでしょうかというのが、今回のお話です。
3匹のおっさんスタイル |
3匹のおっさんは、誰のためというわけではなく、ただ暇を持てあましパトロールを始めます。結果として、街の人たちの問題を解決していきます。
このおっさんたちには特徴があります。
まず悪いと思ったことに黙ってられない人たちであること。空き缶のポイ捨てを見ると、言わずにはいられないのです。
いわゆる口うるさ型のおっさんです。
そして、ドラマでは最後にドタバタの小競り合いがありますが、一歩も怯みません。腕っぷしに自信があるのです。ノリはちょっと腕っぷしというのとは違いますけど。
問題を力で解決するというのではありませんが、少なくとも小競り合いになっても負けないというのは、主張の裏支えになっているはずです。
シーズン1最終話では、この3匹のおっさんが活躍していることに感化されて、にせ3匹のおっさんが登場します。にせ3匹のおっさんたちも正義感はありますが、反発を受けても動じないほどの自信はありません。そのため、強い抵抗を受けると、及び腰になってしまったのです。
自分が正しいと思ったことを押し通すときは、それを支えるものが必要です。3匹のおっさんの自信は、ワルガキ時代からの腕っぷしと、何度となく問題を解決してきた実績でしょう。
もし主人公となる3匹のおっさんが、にせ3匹のおっさんのようにフニャフニャしてたら、物語にならなかったでしょう。おっさんが口出しして、返り討ちにあったというだけで終わります。なんにも面白くありません。
この物語は、問題を痛快に解決するところにあります。
職場、作業場巡視でも同じです。
巡視員が、自信がない、自分の行っていることに疑いを持って行うと、巡視の効果は薄くなります。
効果の薄い巡視とは、危険を危険のまま見過ごす、放置するものです。
つまりおっさんたちが夜回りしている時、家に侵入しようとしている人がいるのに、スルーしてしまうようなものです。
それはただの散歩にすぎません。いやパトロールしていて、目に入ったのにスルーしているのですから、むしろ悪いかもしれません。
職場巡視や作業場巡視は、安全で健康的な職場を作るために行います。
その目的にブレや疑いを持って行わないようにしましょう。
おっさんたちのように、作業者の安全を守る正義の心で行うのがいいのではないでしょうか。
安全衛生管理は正義の心で |
職場巡視で効果を上げるには、自分が職場の安全を守るのだという正義の心を持ち、自信を持って行うのがよさそうです。
そうはいっても自信を持つのはどうしたらいいのか、曖昧です。
解決のためには、準備を万全としておくといよいでしょう。チェックリストの中身をしっかり検討する。ただよくあるフォーマットを使うのではなく、巡視の度に注目ポイントを付け加えたりすると、危険を見逃さない確率が高くなります。
準備は自信を与えてくれます。芸人さんも舞台に立つ前に、コントや漫才の練習を繰り返しますよね。ライブに出演する前も、練習を積み重ねるはず。
たかが作業場の巡視ですが、入念な準備は、自信を与えてくれます。そして繰り返し続けることも自信を高めてくれます。
リコーでは、社内の5Sを高めるために、「5Sレディース」というチームを作り、巡視と改善指導をさせたそうです。
最初のうちは、面倒くさがっていた作業者も、彼女たちの奮闘ぶりに次第心開き、協力的になったそうです。「5Sレディース」も最初から上手くいったわけではないはずです。繰り返す内に、自信を持って指導ができるようになっていったのです。
また巡視中に危険ポイントや危険な作業を見つけた時、すぐに注意して是正させられるでしょうか。
自信がなければ、注意することができないのでは。しかしそこをスルーしてしまうと、危険作業などは蔓延してしまうのです。
なぜ注意ができないのか。それは、反発を食らうことへの恐れ、作業の手を止めたくないという気遣いがあるのかもしれません。
「今は忙しそうだから、落ち着いた時に注意しよう。対応してもらおう。」
こんなことを考えたりすることもあるのでは。
しかし、この気遣いは長い目で見ると、よくありません。
見過ごされたという事実は、作業者に対し「こんな作業方法でもOKなんだ」というメッセージになります。
また後から注意しても、「なぜ今まで何も言わなかったのに、今頃言うのだ」と思われます。
さらに常々注意しろといっていることを、巡視の時に見過ごしていたら、作業者も気にしなくなりますよね。
安全衛生管理においては、忙しそうだからという気遣いは不要です。
忙しいからこそ、安全衛生に徹底させることを考えたほうがいいです。
3匹のおっさんは、気がついたことを口に出さずにいられません。それでおっさんたちはトラブルに巻き込まれることもあります。しかし職場の中でのこと、巡視中の注意でトラブルに巻き込まれるのは、そうそうないでしょう。
巡視での危険発見と指摘は、3匹のおっさんのように首を突っ込むがよかれと思ってやりましょう。
口うるさのおせっかいくらいが、調度良い加減ではないでしょうか。
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