厚生労働省労働局長登録教習機関
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くい打ち機などは、くいやボーリングをワイヤー操作で上下させます。
そのためワイヤーは、常に引き出されては、巻かれるの繰り返しです。
スムーズなワイヤー作業のためには、ワイヤーが整然と巻かれていなければなりません。
よく屋外で使用するホースは、ドラムに巻いて収納することが多いですが、巻き戻すときに乱雑にしてしまうと、後から引き出すときに困ってしまいますよね。
水道ホース程度であれば、水が出にくいなとか、引き出すときにイライラする程度ですが、くい打ち機などのワイヤーが同様の状態になると、大変です。
ワイヤーの巻き方についても、安衛則ではまとめられています。
【安衛則】
(乱巻時の措置) 第184条 事業者は、くい打機、くい抜機又はボーリングマシンの 巻上げ装置の巻胴に巻上げ用ワイヤロープが乱巻と なったいるときは、巻上げ用ワイヤロープに荷重を かけさせてはならない。 |
ワイヤーがドラムに整然と巻かれていない状態を、乱巻といいます。
文字面からなんとなく、わかりますね。
乱巻きがダメな理由は、次に引き出す際、困るだけではありません。
ワイヤーが重なった箇所などに、負荷がかかってしまいます。そのため切断しやすくなったり、本来の性能が発揮できなくなるのです。
乱巻き状態で、くいなどを引き上げると、ワイヤーにかかる負荷が増大してしまいます。
くい打ち機などの巻胴にワイヤーが乱巻きになった時は、荷重をかけていけません。
もし乱巻きになってしまったら、一度くいを外し、ワイヤーを整線してやる必要があります。
とはいうものの、最近の機械では、乱巻きになることは少ないと思います。
(巻上げ装置停止時の措置) 第185条 事業者は、くい打機、くい抜機又はボーリングマシンの 巻上げ装置に荷重をかけたままで巻上げ装置を停止しておくときは、 歯止め装置により歯止めを行い、止め金付きブレーキを用いて 制動しておく等確実に停止しておかなければならない。 |
くいやボーリングなどの掘削機は、非常に重量のあるものです。
これを地面に突き刺していくのですが、突き刺したものは引き上げなければなりません。
クレーンでも同様ですが、重量物を吊った状態にしておくのは、よくありません。
なぜなら、落下する危険があるからです。
クレーンでは、荷を吊ったままで放置しておくことは禁止ですが、くい打ち機などでは構造上、可能です。
しかし、きちんと措置は必要になります。
巻上装置に荷重をかけたまま、停止しておく時は、歯止めやブレーキを用いて、確実に停止して置かなければなりません。
くい打ち機などでは、くいやボーリングを引き上げたままの状態を維持して、先端部に手を加えることもあります。 その間は、かなりの重量を支えるのですから、歯止めやブレーキも信頼があるものでなければなりません。
くい打ちなどは地中に重量のあるものを打込み、引き上げる作業を行います。
重量物を扱うには、各パーツが頑丈なだけではなく、乱巻きしないというような使い方にも注意が必要になるのです。
まとめ。
【安衛則】
第184条 巻上げ装置の巻胴に巻上げ用ワイヤロープが乱巻となったいるときは、荷重をかけさせてはならない。 |
第185条 巻上げ装置に荷重をかけたままで巻上げ装置を停止しておくときは、歯止めやブレーキで確実に停止させて置かなければならない。 |