玉掛け

クレーン則の玉掛け規定。その4

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玉掛け作業は、誰でもできるものではありません。
作業するためには、資格が必要です。

ただ荷物をワイヤーロープをくくるだけの作業ですが、くくりかたが悪いと吊り作業中に落下してしまい、作業者が下敷きになるおそれがあるのです。

安衛則でも資格について規定されていますが、クレーン則でも規定されています。

【クレーン則】

第2節 就業制限

(就業制限)
第221条
事業者は、令第20条第16号 に掲げる業務(制限荷重が1トン以上の揚貨装置の玉掛けの業務を除く。)に
ついては、次の各号のいずれかに該当する者でなければ、当該業務に就かせてはならない。

  1)玉掛け技能講習を修了した者

  2)職業能力開発促進法 (以下「能開法」という。)第27条第1項の準則訓練である
   普通職業訓練のうち、職業能力開発促進法施行規則 (以下「能開法規則」という。)別表第4の
   訓練科の欄に掲げる玉掛け科の訓練(通信の方法によって行うものを除く。)を修了した者

  3)その他厚生労働大臣が定める者

玉掛け作業を行うためには、資格が必要です。
吊り上げる荷物の重さによって、必要となる資格は異なるのです。

区分となる荷物の重さは1トンです。
1トンを境として、必要となる資格が異なります。

吊り荷の重さが1トン以上の玉掛け作業を行う場合は、技能講習を修了したものでなければ行ってはいけません。

技能講習以外にも、職業能力訓練で玉掛けを修了した場合も行うことができます。

1トン以上の荷物は落下した場合は大事故になるので、技能講習で確かで安全な技術を身につける必要があるのです。

(特別の教育)
第221条
事業者は、つり上げ荷重が1トン未満のクレーン、移動式クレーン又はデリックの玉掛けの
業務に労働者をつかせるときは、当該労働者に対し、当該業務に関する安全のための
特別の教育を行なわなければならない。

2 前項の特別の教育は、次の科目について行なわなければならない。

  1)クレーン、移動式クレーン及びデリック(以下この条において「クレーン等」という。)に関する知識

  2)クレーン等の玉掛けに必要な力学に関する知識

  3)クレーン等の玉掛けの方法

  4)関係法令

  5)クレーン等の玉掛け

  6)クレーン等の運転のための合図

3 安衛則第37条 及び第38条並びに前2項に定めるもののほか、第1項の特別の教育に
  関し必要な事項は、厚生労働大臣が定める。

1トン以上の玉掛け作業では、技能講習の修了が必要ですが、1トン未満の吊り荷作業では、別の資格が必要です。

1トン未満の玉掛け作業では、特別教育を修了しなければなりません。

特別教育では、クレーンや玉掛けの知識、法令などを学びます。

技能講習は特別教育の上位資格なので、技能教育の修了者は別途特別教育を受ける必要はありません。

特別教育、技能講習は玉掛け作業を行うために必須の資格です。
数ある資格の中でも、基本となる資格なので、早い段階で取得するのがよい資格といえます。

まとめ

【クレーン則】

第221条
つり上げ荷重が1トン以上の玉掛け作業は、技能講習を修了したものに行わせなければなりません。
第221条
つり上げ荷重が1トン未満のの玉掛けの作業は、特別教育を修了したものに行わせなければなりません。

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