厚生労働省労働局長登録教習機関
北海道・宮城県・岩⼿県・福島県・東京都・⼤阪府・福岡県
「すぐやる!すぐやめる!技術 ― 「先延ばし」と「プチ挫折」を100%撃退するメンタルトレーニング 」 平本あきお 著 こう書房 2008/9/17 ・・・ やめたいことが「すぐやめられる!」、 いままでになかったメンタルアプローチ。 明日からあなたは「先延ばし・プチ挫折」とオサラバして、 |
これもある種自己啓発系の話題になるのですが。
人間心に強く決め、やろうと決めたことであっても、すぐに行動に移せるかというと、そんなことはありません。
例えば、ダイエット、禁煙、ランニング、本を読むなど。
心に誓ったのに、明日から、明日からと先送りしていることは多いのではないでしょうか。
私の場合、ダイエットですけど。
先送りしているものには、やめた方がいいのに、やめることもあります。
結論が出ない、ただ時間を費やすだけの会議なんて、これに当てはまりますね。誰もがそう思っていても、実行できないのでしょう。
この本、「すぐやる!すぐやめる!技術 ― 「先延ばし」と「プチ挫折」を100%撃退するメンタルトレーニング」は、そういった悩みに対しての解決策を提示しています。
私のことで言えば、比較的決めたら行動が早いほうだと思います。
あと、決めたら持続できる方だと思います。
このブログも何となく考えていたら、FC2に登録してしまったために、後に引けなくなったのが、始めたきっかけです。それから1年半も続けています。しかも毎日記事をアップ!
また、この本や先日紹介した「「福」に憑かれた男 人生を豊かに変える3つの習慣」は、AmazonのAudlbleで聞きました。そのため厳密には読んでなくて、聞いたのですけども。
Audlbleは、プライム会員3ヶ月無料キャンペーンを知り、すぐに申し込みました。
こういうのはすぐやれちゃうのです。
しかし何事も即行動かというと、そんなことはありません。
何となく急ぎの連絡ではなければ、明日にしようかななどと、先送り、後回しにすることも多々あります。
今は仕事が忙しい時期ですが、そんな時はブログは後回しです。これはただ優先順位の話ですけど。
しかし今は逆に、頼まれている仕事を、来週に後回しにしてブログを書いています。まあ急ぐ必要がなく、手がかかるので、来週じっくりするためです。
すぐやる、すぐやめる技術では、まずやるべきことなのか、やめることなのかを整理することから始めます。
何となくやらなきゃと思っていること、やめなきゃと思っていることで、気をヤキモキさせているとこは少なくありません。
重要なことと、さして重要ではないことがないまぜになって、何となくの焦燥感に駆られていることも多いのではないのでしょうか。
そして、思いと行動がずれると、心は罪悪感を感じます。
「またできなかった」
こんな気持ちは、心を萎えさせ、「自分は出来ない人間なんだ」と自信を失わせます。
この本は、そういった本来は抱くひつようもない罪悪感を解消する方法が紹介されていると言えます。
では具体的にどういったことをするのかは、本書に任せますが、今回は本書の中で、これからの安全指導、教育に使えるのではと思ったことを紹介します。
ヒントにはなりますが、具体的にどのように活かしていくかは、今後の課題です。
そのため最終的に、「ふーん、それで?」という尻切れトンボな結論になりますが、ご了承ください。
行動に意味づける |
このすぐやる技術は、心理学からのアプローチから作られています。
中でも、すごいなと思ったのは、「オペラント条件付」、「レスポンデッド条件付」というものです。
人間の行動は、快に傾き、苦痛から逃れるものです。
確か神田昌典さんのエモーショナル・マーケティングも、この原理だったはずです。
「オペラント条件付」とは、「行動によって快に結びついたり、苦痛から逃れてしまうようにする」ことです。
とても分かりやすい例はパブロフの犬でしょう。
これは、ベルが鳴るという条件が、エサに結びつくというものです。
スマホゲーで、ボーナスがもらえるから、何がなくとも毎日ログインするのも、これでしょうか。
もう1つはの「レスポンデッド条件付」 は「行動を苦痛や快と同時進行で結びつける」ことです。
例えば、本が嫌いで、甘いもの好きな人が、読書を習慣づけようとする時、本を読んでいる時は、チョコを食べてもよいと条件付けすることです。逆に言うと、読書以外の時は、チョコは控えなければならないのですが。
読書という好きではない行動に、チョコというご褒美を同時につなぐことによって、読書=チョコ=好きにしてしまうことです。
この2つは、なるほど使いようによっては、強力なツールになります。
いずれも、行動にどんな意味付けをするかが大事になることといえます。
さて、ブログの本題である、安全活動で考えてみます。
多くの事業者や作業者にとって、安全活動は、好ましい物ではないと思われます。
もちろんその大切さは誰しもが知っています。事故を防ぎ、作業者の命を守るために必要だと知っているはずです。
しかし、意義は分かっていても、積極的にやるぞ!と意気込むものではなく、義務だから仕方ないという気持ちの方が正直なところではないでしょうか。
安全活動は、多数の犠牲と悲劇の上で築き上げられてきた、社会的要請です。
その要請に応えていることで責任を果たしていることになりますが、自発的なことではないので、やらされている感があるのも仕方ありません。
大切なことだから、積極的やるべきだ!などとキレイ事を言うつもりもありません。
事業者の立場でもそうなのですから、実際に現場作業する作業者にとっても、保護具を着けるなどの安全活動は面倒だと思うことでしょう。
上から言われているから、やっている。
そういう思いもあるのではないでしょうか。少なくとも私の周りでは、そんな様子が見られます。
そういう実態があるなかで、法律に書いてあるから守らなきゃと、声高に叫んでも、効果は薄いです。
法の遵守は正しい反面、押し付けられるだけでは、やろうと言う気は起こりません。
(言っていることは正しいけど、押しつけをする人は敬遠されがちだったりするのでは。)
安全活動は、管理者などが見ている前だけしたらいいものではありません。普段からしないと、いざという時に役に立ちません。
自発的に保護具をつける。
作業手順の無視をしない。
これを作るのが、安全教育の究極の目的だと思うのです。
どんなことをやればよいかについては、情報は溢れているので、いくらでも教えられます。
しかし、実際に行動に移すモチベーション作りが、非常難しいのです。
そこで使えるのが、「オペラント条件付」、「レスポンデッド条件付」といったものではないでしょうか。
安全活動に意味づけることです。
さて、どうしていくか。
これから、考えていきます。まだないです。考えてないです。しばらく、先送りです。
最後にですが、本書の中にこんな話があったので、ヒントになのかもと示唆してみます。
ある喫煙者が、娘にこんなことを言われたそうです。
「パパ死なないで。私がお嫁に行くまで、死なないで。 」
涙ながらに訴える娘に、話を聞いたところ、こんな話をしたのでした。
「タバコを吸っていたら、長生きできない。
だからパパがタバコを吸うのは、早死しようとしてるみたい。」
その習慣から、そのパパはタバコが苦痛になり、禁煙したそうです。
ただ禁煙するのは苦痛で、すぐに挫折するものですが、そこに娘への愛情という要素が加わると、意味が全く異なったのです。
言わば、このパパの中で価値観の書き換えが起こったといえます。
安全活動が義務という価値観から、変革するには。
はてさて、どうしていったらいいものやらと、この本を読みながら、頭を悩ませたのでした。
[amazonjs asin=”476960985X” locale=”JP” title=”すぐやる!すぐやめる!技術 ― 「先延ばし」と「プチ挫折」を100%撃退するメンタルトレーニング”]