○安衛法と仲良くなる建設用リフト

建設用リフトの安全 その5。作業時の制限

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建設用リフトは、高層建築工事現場などで荷物の上げ下げをする機械です。
いうなれば、単に荷物を上げたり、下げたりする単純な機械ですが、特別教育を修了した有資格者が操作しなければならなかったりと、制限があります。

単純な動作だけに、何でもできます。
そのため有資格者が操作する以外にも制限があるのです。

その制限の1つが、建設用リフトをエレベーターのように人が乗ったりしてはいけないというものです。
このような使用制限がいくつか定められているのです。

クレーン則では、そのような建設用リフトの制限について規定されています。

【クレーン則】

(とう乗の制限)
第186条
事業者は、建設用リフトの搬器に労働者を乗せてはならない。
ただし、建設用リフトの修理、調整、点検等の作業を行なう場合において、
当該作業に従事する労働者に危険を生ずるおそれのない措置を講ずるときは、この限りでない。

2 労働者は、前項ただし書の場合を除き、建設用リフトの搬器に乗ってはならない。

建設用リフトは、原則として材料や道具、機械などを載せるものです。
そのため、人が乗るような構造になっていないのです。

建設用リフトは人が乗せてはいけません。

ただし修理や調整、点検など乗る必要があるときは、例外です。
そういった作業をする場合は、必ずはさまれたり、墜落などの危険がないようにしなければなりません。

(立入禁止)
第18条
事業者は、建設用リフトを用いて作業を行なうときは、次の場所に労働者を
立ち入らせてはならない。

  1)建設用リフトの搬器の昇降によって労働者に危険を生ずるおそれのある箇所

  2)建設用リフトの巻上げ用ワイヤロープの内角側で、当該ワイヤロープが
   通っているシーブ又はその取付け部の破損により、当該ワイヤロープがはね、
   又は当該シーブ若しくはその取付具が飛来することにより労働者に危険を
   生ずるおそれのある箇所

建設用リフトは荷物を上げ下げする機械です。
便利なのですが、機械なので、当然危険なところもあるのです。

建設用リフトの作業時は、危険のある場所は立入禁止としなければなりません。

立入禁止にする場所は次の場所です。

リフトの昇降で挟まる、下敷きになるような場所。
巻上用のワイヤーの内角側。ワイヤーの止め金具が外れて、ワイヤーが飛び跳ねたり、金具が飛んでくる危険のある位置です。

このような場所は、作業中に危険があるので、カラーコーンなどで立入禁止場所をはっきりさせておくのが大事です。

(ピット等をそうじする場合の措置)
第188条
事業者は、建設用リフトのピット又は基底部をそうじするときは、昇降路に角材、
丸太等の物をかけ渡してその物の上に搬器を置くこと、止め金付きブレーキにより
ウインチを確実に制動しておくこと等搬器が落下することによる労働者の危険を
防止するための措置を講じなければならない。

建設用リフトを使い続けるためには、定期的に点検や掃除が必要です。
掃除などの時に、リフトが落ちてきたら危険です。下敷きになったり、巻き込まれたりしないように注意が必要なのです。

建設用リフトのピットや基底部の掃除の時には、リフトが落ちてこないようにしなければなりません。
リフトが落ちないように、ブレーキを確実にかけ、角材や丸太をかませたりします。

掃除の時、頭上から機械が落ちてこないかを心配しなければならないのは不安です。安心して作業するためにもリフトの落下を防止する保険が必要なのです。

建設用リフトの作業では、安心して行うことが大切です。
そのためは危険がないよう制限を行うところは制限し、安全を十分確保しながら作業を進める必要があるのです。 まとめ。

【クレーン則】

第186条
建設用リフトの搬器に労働者を乗せてはならない。
第187条
建設用リフトを用いて作業を行なうときは、危険箇所に立入りを禁止しなければならない。
第188条
建設用リフトのピット又は基底部をそうじするときは、搬器が落下すること防止しなければならない。

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