厚生労働省労働局長登録教習機関
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建設用リフトは落成検査の後は、定期検査はありません。
自主検査などで性能の確認や、異常箇所を見つけていきます。
落成検査のような労働基準監督署の検査が必要になるのは、変更があった場合です。
当初検査していた構造から変更があれば、改めて検査が必要になります。
変更と廃止について、クレーン則で規定されています。
【クレーン則】
建設用リフトを設置し、落成検査を受けた後、主要な構造を変更すると、強度や安全性に影響します。
検査は構造変更によって、安全性が損なわれていないか、一定の強度があり安全に使えるかを確認するのです。
建設用リフトはガイドレールなどの構造変更を行う場合、労働基準監督署長に変更届を出さなければなりません。
変更届を必要とするのは、次の箇所を変更する場合です。
1)ガイドレール又は昇降路
2)搬器(リフト本体)
3)原動機
4)ブレーキ
5)ウインチ
6)ワイヤロープ
変更届には、検査証と変更箇所の図面を合わせて提出します。
変更届を提出した後、実際に変更します。 そして使う前には、最初に設置した時と同様の検査があります。
建設用リフトを変更した後は、労働基準監督署長による変更検査を受けなけません。
検査の条件は、落成検査と同じです。
(変更検査を受ける場合の措置) 第199条 第176条の規定は、変更検査を受ける場合について準用する。 |
変更検査では、落成検査と同様の措置をとります。
どのようなことかというと、第176条の内容です。
試験用の重りを準備したり、必要とあらば労働基準監督署長は塗装を剥がして検査するというものですね。
(検査証の裏書) 第200条 所轄労働基準監督署長は、変更検査に合格した建設用リフト又は 第198条第1項のただし書の建設用リフトについて、当該建設用リフト検査証に 検査期日、変更部分及び検査結果について裏書を行なうものとする。 |
変更検査に合格すると、建設用リフトは使用できるようになります。
落成検査では、検査証が発行されましたが、変更検査ではすでに一度発行されているので、新しいものを発行することはありません。
変更検査に合格した建設用リフトは、検査証の裏書を受けます。
裏書は、元の検査証の裏面に検査期日や変更箇所、検査結果を書き込むものです。
車の免許証でも、住所が変わったりすると、裏書されますね。それと同じものです。
(検査証の返還) 第201条 建設用リフトを設置している者が当該建設用リフトの使用を廃止したときは、 その者は、遅滞なく、建設用リフト検査証を所轄労働基準監督署長に返還しなければならない。 |
建設用リフトは、一度設置すると、廃止まで使用できます。
使用期間は、建設工事が終わるまでというのが多いのではないでしょうか。
使用しなくなった(廃止した)建設用リフトは、検査証を労働基準監督署長に返還しなければなりません。
使用が終わったのに、ずるずると返還しないままだと、労働基準監督署も困りますし、指導を受けることになるので、廃止したらすぐに検査証の返還を行いましょう。
建設用リフトの使用期間は、クレーンなどに比べると短期間であると思われます。
そのため定期の性能検査が免除されているだけで、他の特定機械同様に危険を持ち合わせた機械であるのは間違いありません。
そのため手続きが多いのですが、これらを忘れずに行いましょう。
まとめ。
【クレーン則】
第197条 建設用リフトについて変更しようとするときは、建設用リフト変更届を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。 |
第198条 変更を加えた者は、所轄労働基準監督署長の検査を受けなければならない。 |
第199条 変更検査を受ける場合は、落成検査を準用する。 |
第200条 所轄労働基準監督署長は、変更検査に合格した建設用リフトについて、建設用リフト検査証に検査期日、変更部分及び検査結果について裏書を行なうものとする。 |
第201条 建設用リフトの使用を廃止したときは、遅滞なく、建設用リフト検査証を所轄労働基準監督署長に返還しなければならない。 |