厚生労働省労働局長登録教習機関
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4月は年度が改まり、新入社員が入ってくの会社も多いと思います。
私の会社は、ここ何年も新たな採用かないので、4月になっても目新しさを感じないのですけれども。
新しい人が入らないままだから、全体的に平均年齢が高くなってきている始末です。
私の会社の事情はともかく、4月から仕事を始める人が増えるのは確かです。
これから建設業であれば現場で作業を行う、製造業であれば工場で作業を行う人なども多いでしょう。
仕事をはじめるにあたっては、新人研修や教育があると思います。
中にはいきなり現場に投入ということもあるかもしませんが、その場合も現場で教育というのはあると思います。
新人教育では、仕事内容や、今度どのように仕事をしていくなかなどを教えられます。
そして、この教育の中で特に重要なのが、安全に関することです。
つまりこれから行っていく仕事にはどんな危険があり、どのように防ぐのかについてです。そして怪我や病気にならないような働き方について教わるのです。
近年は、安全衛生についての関心が高くなり、仕事の内容だけでなく、安全衛生についてもしっかり教育の時間が充てられるようになりました。
最初は誰もが新人です。素人です。知らないことだらけです。
仕事は最初の内は上手くいかなくても、繰り返し繰り返しすることで覚えていきます。そうして出来ることが増えていきます。
しかし事故は新人だろうが容赦なく襲いかかってきます。
事故に関しては、慣れない内から万全に対応しなければなりません。
一度にたくさんのことを覚え、身につけられる人はごく少数でしょう。
ほとんどの人は教わった内容を少しずつ身につけて、成長していきます。それはある程度の期間継続的に、教育していくしかありません。
一度に全てを身につけるのは無理なのですから、新人研修で教える内容には、優先順位をつけていかなければなりません。
安全衛生に関する内容は、優先順位として高くなるはずです。
怪我をしたり、病気になったり、場合によっては命を落とすことは、仕事ができるできない以前の話です。
新人研修、新入社員でなくとも雇入れ時研修で、安全衛生について入念に教育することは、とても大切なことです。
そして一番最初に安全衛生について教育し、習慣化していくことは、今後何十年と続く人生なかで、最も重要なセットアップになるはずです。
安全衛生に関しては、最初のセットアップが大事。
そのセットアップはこの時期の教育が重要です。
実際に、4月~5月は新入社員などの事故が多くなります。
仕事始めの慣れない間は、知らず知らずに危険行動をとりがちです。
新人時代の怪我は、トラウマになりかねません。
もしかすると、そのまま退社ということもあるでしょう。
本人にとっても、会社にとっても甚大な被害です。
新人時代に怪我をしないで、社会人生活や新生活をスタートさせるのに、安全衛生教育が重大な意味をもつのはいうまでもありません。
しかし、教育で安全意識をセットアップするだけでは不十分です。
もう1つ新人を怪我をさせないために大切なことがあります。
それは仕事環境の整備です。
教育内容と一致する現場作り |
新人研修、雇入れ時教育を受け、実際に現場に入れば、もう実践です。
仕事を行いながら、覚えていくしかありません。
右も左も分からない状態なので、しばらくは出来ることも少ないでしょうが、その状態でもできることは安全対策です。
ここで安全衛生教育が活きてきます。
この時、気をつけなければならないことがあります。
それは作業環境を研修内容と一致させることです。
もし、こんな状況だったら新入社員はどう思うでしょうか。
研修時に「作業場では、必ずヘルメットをかぶる」と教えていたのに、現場の先輩はヘルメットをかぶっていない人がいた。しかも誰も注意する素振りもなかった。
研修時に「機械は安全装置を点検し、安全に使うこと」と教えていたのに、現場で使用する機械は、安全装置が故障したままで使用していた。
「言っていることと、やっていること」が違うというのは 、信頼を失わせます。
そしてやる気を削ぎ、今後の作業で不安全行動をよしとしてしまいます。
どんなにしっかり教育をしていても、現場で活きないのであれば、意味がありません。
それこそ机上の空論になります。
実際には新人研修や雇入れ時教育で、安全衛生教育を行っている事業者が、ここまで露骨に現場がとっ散らかっていることはないでしょうが、些細なことでも、不信感が生じるのも確かです。
朱に交われば赤くなると言うように、新人は研修で学んだことより、実際の現場の環境や一緒に仕事する人の影響のほうが受けやすくなります。
新たなスタートは、無事に切りましょう。
そのためには最初の安全衛生教育が大事です。
そして、その教育を担保する現場環境作りが大事です。
新入社員、新人が今後いつまでも安全で健康的に過ごしていけるように、今の時期が何よりも大事なのです。