厚生労働省労働局長登録教習機関
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格言を使って、安全関係の小話にしていくシリーズです。
朝礼やミーティングなどで、使えたらいいなと思います。
今回は「ピーナッツ」からの名言などがあります。これはちょっとセンチメンタルな感じがする言葉です。
「ピーナッツ」からマーシー の格言 |
もし毎朝学校へゆくとき、さよならのキスしてくれる人がいさえすれば、すごく効き目があるはずです |
【解釈】
朝出かけるときにキスをして送り出してくれる人がいるならば、また帰って来て会いたいと思うモチベーションになります。 |
事故(労災事故)は、外出時に起こります。
仕事の時に事故にあい怪我をしたり、場合によっては命を落とすことになります。
事故対策や安全行動は、自分と自分の周りの人を守るためのものです。
周りの人には、同僚や会社だけでなく、家族なども含まれます。
事故はちょっとした不安全行動から起こることが多いです。しっかり注意していれば防げたはずのものも、多いです。
家族が生きるモチベーションだという人も多いはず。
その家族に外出するときに愛情とともに送り出されたなら、それは出かける活力とともに、また帰ってこの人に会いたいというモチベーションになるはず。
家族の愛情は、何よりの安全意識の高揚になるのです。
ウィンパー(登山家) の格言 |
勇気と力があっても、慎重さがなければ無に等しい。 |
【解釈】 仕事は精力的に進めることで成果があがります。しかしそれだけだとミスも連発し、時には事故を招いたりします。 |
ウィンパーは登山家です。
過酷な環境に身を置く人の言葉なので、俄然重みが違います。
登山でなくとも前に進むためには勇気と力が必要です。
たとえ電話1本掛けるにしても、その行動を支えるものがあります。
どんどん前に進む人は、行動する人なので、成果が上がりやすいです。
ところが、その一方でミスもよくおかしているケースもあります。
仕事は早いが、ミスも多い、なんて人は近くにいないでしょうか?私がそうです。
仕事のミスは他愛のないものであればよいのですが、事故に招くものであれば命に関わります。
事故を防止するためには、慎重さも大事です。
仕事を精力的に行うのは大事ですが、一方で事故防止に向けた慎重な取り組みを行う。
バランスが大事なのです。
E.アラン の格言 |
他人に対しても自分に対しても親切であること。人の生きるのを助け、自分自身の生きるのを助けること。これこそ真の思いやりである。 |
【解釈】 安全活動、対策は自分の身を守ることです。同時に周りの人の身を守ることでもあります。 |
フランスの哲学者「アラン」は、本名をエミール=オーギュスト・シャルティエといいます。「アラン」はペンネームだそうです。著作には、「幸福論」があり、この中の言葉には、聞いたものがあるかもしれません。
「情けは人のためならず」という諺があります。これは意味が誤解されやすいものです。本来の意味は「人に親切にすると、廻り廻って自分に帰ってくるよ。」という意味ですね。
人に親切にすることは、幸福な人生を送るための鍵と言えます。
しかし自分をないがしろにしてはいけません。自分は不幸でも、人のために尽くすなどは格好良く見えるかもしれませんが、ただの欺瞞です。ましてや世界のために、自分を犠牲になど、ほとんどの人はできません。
貢献するならまずは身近な人からです。
そして最も身近な人とは自分自身でしょう。それから家族です。
この人たちをないがしろにして、幸福を追求するのは矛盾を感じます。
まず自分に親切に、そして近くの人に親切にしていく。
仕事の場に置き換えると、事故を起こさない、起こさせないことが重要と言えます。
事故は決して幸福なものではありません。ならばこれを未然に防ぐのが、親切というものです。
事故を起こさない、起こさないこと。
仕事においては、最低限で何よりの思いやりといえるのではないでしょうか。