厚生労働省労働局長登録教習機関
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格言を使って、安全関係の小話にしていくシリーズです。
朝礼やミーティングなどで、使えたらいいなと思います。
今回は安全習慣や学習についてです。
フォードの格言は、パトロールする身としては、考えさせされます。
バーナード・ショー の格言 |
人は習慣を好む、なぜならばそれを作ったのは自分だから。 |
【解釈】 習慣になっているものを実行するのは苦ではありません。むしろやらなければ、気持ち悪さを感じます。 安全に関することも、毎日行い身につけていくと、習慣になります。 |
起きたら顔を洗う、歯を磨くといった行動は、多くの人にとって習慣です。
習慣は、考えずに行うことが出来るものといえます。
そして習慣は、後天的に身に付けるものです。毎日の繰り返しの行動によって身につくものなのです。
安全に関する行動も、毎日行うことで習慣にしていくことができます。
考えてもみてください。今は車に乗ったらシートベルトを着けるのは当たり前ですが、20年前とどうだったでしょう?今ほど着用する人は多くなかったはずです。これもしつこく周知され、習慣化していった結果といえます。
私も朝のランニングを習慣にしていた頃、走らないと気持ち悪いような気になっていました。
習慣は変化を嫌うのです。
安全習慣を身につけるのには、しばらくの間は心地が悪いものですが、継続することで、やるのが当たり前になります。
むしろやらないと気持ち悪くなる。
安全に関する習慣は、そこまで身につけたいものです。
ヘンリーフォード の格言 |
あら探しをするよりも改善策を考えなさい。 |
【解釈】 物事の欠点を探し、あげつらうことは簡単で、誰でもできることです。 事業場でも、危険な箇所や安全上問題がある箇所は少なくありません。 |
物事をチェックすることは大事なことです。
客観的なチェックによって、業務の当事者ではわからない欠点などを見つけることが出来ます。
作業業のパトロールなどはこのチェック行動といえます。
しかしただ欠点だけをあげつらう、アラ探しだけをおこなっても生産性がありません。
欠点があれば、改善することが必要です。
安全パトロールを行っていると、完璧な安全対策がされている現場は多くはありません。
完璧にされていると、パトロール員の方が焦ります。
そして、どこか指摘することがないかとやっきになったりするのです。
しかしこれでは本末転倒ですね。なぜなら安全な作業環境を作りたいのであって、アラ探しをしたいわけではないからです。
アラや欠点はあるものです。大切なのは、それをどのように改善するかです。
管理者などが安全パトロールを行うとき、改善策も一緒に考え、実現可能な対策が出来るようにしたいものです。
私もパトロールに回るので、このことを自覚して行っていきます。
茂木健一郎 の格言 |
叱るのは、いつかほめるための準備 |
【解釈】 新たなことを学ぶ、身に付けるのは一朝一夕ではできません。 叱ることは正しい方法を身につけるため、そして成長を促すためです。 今は不安全行動をして叱られていても、それは安全に行動し、誰からも安心して任せされる人になるためのプロセスなのです。 |
茂木さんは脳科学者ですね。この茂木さんの言葉はとてもいいなと思います。
物事の習い始めなどでは、わからないことも多く、間違ったことをやったり、危険なことをやったりしがちです。
そのような場合、先輩や管理者から叱られることもあります。
叱られたりすると気持ちが沈みます。決して嬉しいものではありません。
叱られたことは、注意しなければならないこと、繰り返してはいけないことです。
叱られることで少しずつ物事を理解し、身に着けていくのです。
成長し、一人前になると叱られることは減ります。
一人前の仕事をすると、かつて叱った人が褒めてくれるようになります。
叱る人は、成長を期待し、いつか褒めたいと考えているのです。
仕事を始めた頃、危険行動をして叱られていた人も、一人前になり褒められる仕事をするようになります。
当たり前のように安全行動をとる。
今あなたを叱っている人は、安全に作業する人になることを期待してのことなのです。