○コラム○現場の安全

安全活動は金がかかるが、金がなければ・・・

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安全の掲示物やポスターを貼り、作業者の安全啓発をされている事業所はたくさんあります。

私がパトロールなどで訪れる工事現場でも、現場事務所の前には安全啓発のノボリが掲げられています。そして事務所内には、ポスターが貼られています。これらの掲示をすることは、安全活動の一環といえるでしょう。

これらの掲示について、以前の私は「本当に啓発になっているのか?」「ただの安全活動をやっていますというポーズに過ぎないのでは」と思っている時期もありました。

確かに、「安全第一」などのスローガンを掲げたところで、何ら新鮮味はないでしょう。
今の時代、どんな良いことを書いていたとしても、1つの風景としてしか捉えてもらえません。

反応があるのは、タレントが映っているポスターを見て、「かわいいな」と思ったりすることではないでしょうか。
(今年の熱中症防止のポスターは小島瑠璃子さんですが、欲しいという声が上がってきていました。夏が終わるまで待ってといっているのですけども。)

これらの安全ポスターは、作業者に新たな気づきを与えるものではないかもしれません。
しかしこれらを貼り出すことで、元請け業者や事業者が、安全について取り組んでいるという姿勢を示すことになります。

実は、この安全に対する姿勢を示すことが大事なことなのです。
パトロールに行っていると、掲示がしっかり掲げられている事業所は、何かと細部まで行き届いてることが多いです。
安全対策もですが、書類や日常の作業管理もしっかり行われているように感じます。

よくよく考えれば、納得がいきます。
安全標語のノボリやポスターは、中災防などで販売しています。
これを数を揃えるとなるとそれなりの値段になってしまうのです。

安全活動にはこれ以外にも、何かと費用がかかります。
必要に応じて資格を取らせなければなりませんし、保護具を揃えることも必要です。

これらについて、元請け業者が全てまかなうことは少なく、各下請事業者または個人で負担することが多いですが、やはり結構な費用がかかってしまいます。

つまり、安全活動に必要な用具を揃えるには、何かと金がかかってしまうのです。

では金が掛けられなければ、何もしなくてもいいのかというと、そんなことはとはありません。

掲示物の中には、主任技術者の氏名と職務のように、法律上貼りださなければならないものもあります。
このようなの掲示物も販売していますので、購入するは費用がかかってしまいます。

法律で決まっている掲示物なので、ケチるわけもいきません。
必ず貼りださなければなりません。

お金がかけられない場合は、どうしたらいいか。
それは、知恵とアイデアで工夫するしかありません。

パソコンで掲示物を作り、印刷する。そして雨風に負けないように、ラミネートすると、結構使える掲示板になります。
イラスト等は、フリー素材を探すと、使えるものが見つけられます。

私の会社では、必要最小限の用品は買うのですが、自作しているものも多数あります。
「関係者以外立入禁止」などは、わざわざ買わなくてもという思い、どうもケチってしまいます。

そして結構、知恵とフリー素材を駆使して、何かと作れたりします。
先日、熱中症に関する掲示物などを紹介しましたが、クオリティはともかく、何とか形にすることはできます。

今回、ダラダラと書き連ねてきたのですが、結論を3行でまとめると、こんな感じです。

安全管理では用品などに、相当の金がかかる。
金がないなら、知恵を絞ってなんとかしろ。
金がないから、安全を二の次はいう言い訳は通用しない。

掲示物などの安全用品を自作するのは、いわば節約生活をするようなもの。
節約生活でも、アイデアと工夫で、とても素敵で豊かな暮らしを送っている人もいますよね。

事務所や工場、工事現場の安全管理も、そんな素敵な節約生活みたいにもできるはずなのです。

こんなのを考えたのは、Amazonの読み放題で、この本を読んで感化されたからですね。

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