危険物・有害物○安衛法と仲良くなる

作業車に接触、2人死傷 ゴンドラから投げ出される (東京都千代田区)

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高所作業車は、トラックに伸縮するゴンドラが付いている機械のことです。
一時的な高所作業の場合、わざわざ足場を設けなくとも作業ができるメリットがあります。

電柱で作業している様子を見かけたりすることはあるのではないでしょうか?

ゴンドラには手すりがあるとはいえ、高所作業なので墜落すると命を落とします。

首都高のトンネル補修工事で高所作業車を使用していた所、通行車が接触し、ゴンドラに乗って作業してた作業者が墜落する事故がありました。

今回は、この事故の原因を推測し、対策を検討します。

index_arrow 事故の概要

事故の概要について、新聞記事を引用します。
なお、紹介したいのは事件そのものですので、被害者名などは割愛しておりますので、ご了承下さい。
引用の下に、元記事へのリンクを張っております。


作業車に接触、2人死傷 ゴンドラから投げ出される(平成28年8月5日)

5日午前3時5分ごろ、東京都千代田区北の丸公園の首都高速道路都心環状線外回りのトンネル内で、天井の補修工事のために停車していた高所作業車のゴンドラに、保冷車の荷台が接触した。ゴンドラで作業をしていた男性3人のうち2人が約3メートル下に投げ出され、会社員が体を打って死亡し、別の男性作業員が右手親指を骨折した。

警視庁高速道路警察隊によると、現場は2車線の緩やかな左カーブ。高所作業車は通行止めにした左側車線で作業し、保冷車が右側車線を走っていた。

共同通信

この事故の型は「墜落・転落」で、起因物は「高所作業車」です。

首都高速のトンネル内で天井補修工事として、高所作業車を使用していた時に事故は起こりました。

高所作業車は、片側規制内に置かれていましたが、これに保冷車が接触したのでした。
高所作業車のゴンドラには3人乗っていましたが、2人が落下したのでした。

交通規制の範囲内にも関わらず起こった事故ですが、接触事故を防ぐことが出来なかったようです。

それでは、原因を推測していきます。

index_arrow 事故原因の推測

高速道路のトンネル内での作業ですので、トンネル全体を含む長距離の規制がされていたはずです。
1車線のみの通行だったと思われますが、高速のため通行する車両は、それなりのスピードが出ていたはずです。

高所作業車は、左側の規制範囲内に置かれていたはずですが、その位置は中央付近にあったのかもしれません。
記事によるとゴンドラに保冷車の荷台が接触したとのこなので、右側車線に近い場所まで伸びていたのかもしれません。

墜落したということは、ゴンドラ上の作業者は安全帯を使用していなかったのかもしれません。

ゴンドラを伸ばす位置などの作業計画に、保冷車のような背の高い車両との接触まで注意がなかったのかもしれません。

それでは、原因を推測をまとめてみます。

作業計画にゴンドラを伸ばす位置まで検討しなかったこと。
保冷車がゴンドラの位置が見えにくかったこと。
安全帯を使用していなかったこと。

それでは、対策を検討します。

index_arrow 対策の検討

事前に作業計画は作成せれていたはずです。しかし高速でトンネル内での作業のため、不測の事態もあります。
全て見通すことなどは出来ませんが、ゴンドラの配置なども検討が必要だったと思われます。

またトンネル内のため、作業状況は見えにくかった可能性はあるので、目立つ対策が必要です。

高所作業車のゴンドラで作業する場合は、安全帯を使用しなければなりません。例え手すりがあっても墜落防止のために安全帯は必須です。

対策をまとめてみます。

ゴンドラの配置も作業計画に盛り込む。
作業者、ゴンドラも通行車両に目立つようにする。
安全帯を使用する。

高速道路では、100キロ近くのスピードを出している車両の近くで作業することになります。
そのため一度交通事故が起こると大きな被害で出てしまいます。

高速道路での工事の時も交通事故に注意が必要です。

index_arrow 違反している法律

この事故で、関係する法律は、おそらく次の条文です。

【安衛則】

第194条の22
高所作業車を用いて作業を行うときは、作業床上の労働者に安全帯等を使用させなければならない。

これらについて、解説している記事は、こちらですので、あわせて参考にしてください。

高所作業車を使用する際の措置

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