厚生労働省労働局長登録教習機関
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石綿の繊維は非常に小さく、飛散し漂っていても目で見ることは困難です。
とても微細なもののため、作業場で衣服に付着したりしても、気づきません。
また除去した石綿は局所排気装置などで排出しているのですが、全てを吸い込むことは不可能で、多少なりとも排気装置の吸込み口から逃れ、空中に漂うことになります。
これらのものは、やがて床に落ちますが、軽いものですからホコリのように人が歩くと、また宙に漂ってしまいます。
漏れ落ちた石綿も放置は出来ません。そのために清掃することも必要なのです。
石綿の作業場などの清掃についても、石綿則で規定されています。
【石綿則】
(床)
事業者は、石綿等を常時取り扱い、又は試験研究のため製造する作業場及び |
石綿は宙に漂い、やがて床に落ちます。
床に落ちた石綿は、人が歩くときの風で再び舞い上がっていまいます。こうなると、局所排気装置などに吸い込まれることもなく、いつまでも宙に漂い処理することが出来ません。
床に落ちた石綿も処理することが必要になります。
石綿を取扱う作業場や作業場外設けられている休憩所の床は、水洗で簡単に掃除できる構造でなければなりません。
休憩所に入る前には、衣服などに付着した石綿の除去を行いますが、100%除去できるとは限らないため、休憩所の床も清掃できるようにする必要があるのです。
(掃除の実施)
事業者は、前条の作業場及び休憩室の床等については、水洗する等粉じんの飛散しない方法によって、 |
床の清掃は、たまに行えばよいというものではありません。
定期的に、頻繁に行う必要があります。
作業場や休憩所の床を水洗での掃除は、毎日1回以上行う必要があります。
毎日掃除が必要になるということです。
(洗浄設備)
事業者は、石綿等を取り扱い、又は試験研究のため製造する作業に労働者を従事させるときは、 |
石綿が宙に漂うと、その場にいる作業者の衣服に付着します。
この衣服は石綿の保護衣なので、作業中には吸引したりする危険性は小さいです。
しかし服を脱ぐ時、また再び着る時に、体内に取り込む危険性があります。
作業場だけでなく休憩するなどのときにも、石綿を吸引しない対策が必要になるのです。
石綿の作業に従事する労働者の洗眼、洗身、うがい、衣服の洗濯などの設備が設けなければなりません。
衣服の洗濯も他の衣類に付着しないように、他の衣類と一緒に洗濯するのは避けるほうがいいです。
また石綿を含んだ排水も垂れ流さないように注意が必要です。
まとめ。
【石綿則】
第29条
石綿等を常時取り扱い作業場などや休憩室の床を水洗等によって容易に掃除できる構造のものとしなければならない。 |
第30条
作業場及び休憩室の床等については、水洗する等粉じんの飛散しない方法によって、毎日1回以上、掃除を行わなければならない。 |
第31条
石綿等を取り扱い等に労働者を従事させるときは、洗眼、洗身又はうがいの設備、更衣設備及び洗濯のための設備を設けなければならない。 |