厚生労働省労働局長登録教習機関
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こんなヒヤリハットがありましたので、対策とともにご紹介したいと思います。
第118話「牛黒、サンダーの跳ね返りにおののく」 |
今は忙しさの狭間で、牛黒は少し現場からあぶれていました。 そんな暇を持て余している牛黒でしたが、今日は別の会社が行っている建築工事のヘルプに向かうことになったのでした。 現場に到着すると、 「おはようございます。 現場監督が挨拶してきました。 「今日は何をするの?」 と聞きました。 「これからコンクリート壁の塗装があるんですけど、塗装の工期があんまりないんです。 牛黒さんには、壁のサンダー掛けをお願いしたいんです。」 また、そういった仕事か。 「屋内だけ?屋外も?」 「とりあえず、屋内だけです。」 部屋を見渡すと、かなりの広さです。 「何日までに終わらせればいいの?」 「塗装屋が来週から来るのです、今週中に。」 3日しかありません。 「結構頑張らないとだね。 「すみません。お願いします。」 かなり大変な仕事になりそうですが、とりかくやるしかありません。 「じゃあ、頑張ってやりますよ。」 と言って、車からベビーサンダーを持ち出してきました。 電工ドラムを引っ張ってくると、ベビーサンダーを簡単に点検しました。 点検をしたら、ケーブルを電工ドラムにつなぎ、試運転をしました。 試運転も問題なさそうなので、ゴーグルと防塵マスクを着け、早速コンクリート壁の凹凸を削っていきました。 コンクリート壁はコンパネとコンパネ隙間などにバリがあります。 サンダーで削って行く必要があるのでした。 バリを削っていくと、細かな粉塵が辺りに漂い、白く空気を彩っていきます。 そんな中、慣れた手つきで壁を削っていきます。 午前の仕事を終え、昼休みに行こうとした時でした。 午後からも引続き、作業を行う予定なので、ひとまずベビーサンダーを床に置こうと思いました。 回転した歯が、床に接触し、サンダーが跳ね返ってしまったのでした。 「おおお!?」 牛黒は驚いて、飛び退きます。 サンダーは2度3度跳ね上がると、動きを止めました。 「危なかったー」 いつも以上の汗を額に浮かべる牛黒。 「今ので、この歯もダメかな。替え歯はあったかな。」 今度は完全に動きを止めたサンダーを床に置くと、頭をポリポリ掻きながら、入口に向かったのでした。 |
ヒヤリ・ハットの補足と解説 |
今回もベビーサンダー(グラインダー)のヒヤリハットですね。
ベビーサンダーなどの研削といしは、歯が高速で回転し、物を削る機械です。
歯の回転数は、1分間に5000回転以上になります。
それだけ回転しているものですから、回転が止まらないまま、床などにおいてしまうと、歯が接触し、反発してしまうのです。
しっかりコントロールしてないと、跳ね回ってしまい、危険極まりないことになりかねません。
今回の牛黒のように、回転が止まってないのに、床に置くなどは危険極まりないのです。
それでは、ヒヤリ・ハットをまとめます。
ヒヤリハット | 回転を止めていないベビーサンダーを床においたら、跳ねてしまった。 |
対策 | 1.床に置くのは、完全に床を置いてからにする。 2.床に置く時は、歯が接触しないようにする。 |
ベビーサンダーの歯を床などに置いてしまうと、衝撃で歯にヒビをいれてしまうこともあるので、その点も注意ですね。