厚生労働省労働局長登録教習機関
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ここ数年、気温が高くなる時期が早くなっている気がします。
5月にも関わらず、25℃以上、日によっては30℃を超える夏日になる日もあります。
そうなると、注意が必要になるのが、熱中症です。
熱中症については、ここ数年新聞やニュースでも注意が呼びかけられています。
注意喚起が功を奏してか、熱中症の怖さや対策などの認知度は高くなっています。
水分だけでなく、塩分も一緒に取らなければならないと、多くの人が知っていますよね。
しかし本格的な夏を迎える前のこの梅雨時期から、熱中症対策は重要なのです。
厚生労働省では、今年の5月から9月までの間、「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」というものを実施しています
厚生労働省の紹介ページ
このキャンペーンの背景には、依然として減らない熱中症労災というものがあります。
厚生労働省が上記のページで、近年の統計データを紹介しています。
平成24年 | 平成25年 | 平成26年 | 平成27年 | 平成28年※2 | |
熱中症による 死傷者数 |
440 | 530 | 423 | 464 | 462 |
うち死亡者数 | 21 | 30 | 12 | 29 | 12 |
平成28年は6月~9月の値
死亡者数は、隔年で増減しているものの、減少傾向にあります。
ただ、休業も含む死傷者となると、ほぼ横ばいなのがわかります。
ただこれらは労災に限ってのデータです。
仕事以外も含むと、この数は変わります。
昨年(平成28年)は6月から9月のデータになりますが、死亡者は579人になります。
搬送された人数は、東京消防庁によると5月から9月の間で50,412人になるようです。
過去の全国における熱中症傷病者救急搬送に関わる報道発表一覧 内の「平成28年の熱中症による救急搬送状況」より
年齢別の内訳をみると、圧倒的に65歳以上の方が多いです。
一昨年(平成27年度)では、約80%を占めています。
熱中症による死亡数 人口動態統計(確定数)内の 「年齢(5歳階級)別にみた熱中症による死亡数の年次推移(平成7年~27年)」より
なぜ、高齢者の方の被災が多いのか。
理由があります。そしてその多くは、加齢による身体機能の衰えが原因なので、誰も避けることができないのです。
理由の1つ目は、暑さを感じにくくなっていること。
そのため、エアコンをつけるのを控えてしまうことです。
これに関して、私の祖母とも以前喧嘩になったことがあります。
夏の暑い盛り、祖母はうだるような暑い部屋の中で、テレビをずっと見ていたので、怒ってエアコンをつけるように言いました。
それに腹を立てて、しばらく険悪雰囲気になったものです。
その後、簡易な熱中症計を贈り、少しはエアコンをつけるようになってくれたものの、まだまだ暑い部屋にいるようです。
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送ったのは↑です。
熱中症は炎天下で起こりやすいですが、室内でも起こります。
エアコンをつけると電気代が気になったりするのかもしれませんが、体を大事にする事のほうが大事です。
ただし、エアコンを効かせすぎるのはダメです。18℃とかにすると、逆に冷えすぎます。
適温にしましょう。
クールビズの28℃設定は根拠がないという話もありますので、せめて24~25℃くらいかな。
理由の2つ目は、喉の渇きを感じにくいことです。
喉はもともと渇きは感じにくいものです。
喉の渇きを感じる頃は、すでに体内では脱水が進んでいるのです。
ですから、熱中症対策の指導としては、喉が渇く前に水分補給するとお伝えしています。
年齢を重ねると、喉の渇きを感じにくくなり、水分補給のタイミングが遅くなるようです。
また水分補給もお茶などを飲み、塩分が不足することもあるようです。
スポーツドリンクとなると、どうしても常備していないのかもしれません。
仕事でも60代以上の方も増えてきています。
高齢者の方への熱中症ケアは何よりも重要といえます。
スポーツドリンクの代わりに、冷やした甘酒を準備しておくのも有効かもしれませんよ。
私は先日、熱中症対策で、甘酒プリンを作ったりしました。
これは熱中症の研修を行う際に、何かしらの料理でも載せようと思い、作ったものです。
よく見ると表面にシワが寄り、あまり固まっていないのが分かるので、画像は小さく載せてみます。
さて、気象庁は去年に引続き、今年の夏も猛暑になると予想を出しています。
日本気象協会発表!2017年の気温傾向と熱中症傾向(熱中症予防)
熱中症ゼロへ
2017年6~8月の気温傾向※5/24現在
6月から8月にかけての気温は、全国的に平年よりも高いでしょう。
暑さがかなり厳しくなる日がありそうです。
うんざりする予報ですが、仕方ありません。
私たちにできることは、今から準備し、対策することです。
熱中症対策は、年令に関係なく必要です。
特に休憩と水分・塩分補給は重要です。
また去年からWBGT計の携帯版が広く使われています。
ただ、8月には品切れという事態になっていたので、早めに確保するのがいいかもしれません。
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昨年も熱中症に関する記事で、「こまめに」というのは人によって解釈が異なるからダメだというのを書いたのですが、参考までに休憩と水分補給例の表示を載せてみます。
一例なので、摂取タイミングや量などは事業場ごとでアレンジしてもらったと思います。