厚生労働省労働局長登録教習機関
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安全教育センターが提供するサービスの柱に、安全パトロールがあります。
これは安全衛生の専門家が作業現場に行き、指導するものです。 安全パトロールは、建設現場や製造現場などでは日々行われています。現場に潜む危険性や有害性を発見し、対応することで、事故や災害を防止することが目的です。
今回は安全パトロールについて、そして安全教育センターで実施するパトロールについて紹介します。
目次
安全パトロールとは、現場作業場に潜む危険性・有害性を発見するために、作業場を巡視することです。
法令では、安全管理者、衛生管理者、産業医に義務付けられている安全活動です。
安全パトロールの目的は、作業者ではない目で見ることで、危険性・有害性を見つけることにあります。現場作業者は、担当している作業や環境に慣れているため、危険性・有害性にも慣れ、見落としていることも少なくありません。
また効率性や作業性を重視するあまり、安全が後回しになっていることもあります。
安全パトロールは、客観的な目で見ることで、作業者が見落としている危険性・有害性を発見、指摘し、改善させることを目的としています。
安全パトロールは、このように客観的な目が必要となります。
安全パトロールは、実施する立場によって、いくつかの種類に分けられます。 当事者性が強い方から順に次のようになります。
それぞれ説明します。
説明:作業グループのリーダーが、自分の作業範囲を巡視するものです。1日の作業の中で随時行われます。主に指示事項の遵守、作業員の不安全行動についてチェックし、指導します。
メリット:リアルタイムの危険性・有害性の発見ができます。
デメリット:作業当事者性が強くなります。作業当事者性が強いと、作業環境や作業方法を見慣れているため、問題を問題として認識しにくいという側面があります。安全についての専門知識が不足するため、問題箇所の発見ができないこともあります。
説明:作業エリアを管轄する人が行います。建設現場では現場所長などが行います。1日1回以上行われます。特定の作業エリアに限らず、作業場全体を見て回ります。作業場の状態、作業方法などをチェックし、指導します。
メリット:毎日の状況を随時見ることができる。部門長の態度によって作業場の雰囲気が変わります。
デメリット:作業当事者性も強いため、作業工程などへの配慮が入り、問題と認識しても、それを指摘しないこともあります。安全についての専門知識が不足するため、問題箇所の発見ができないこともあります。
説明:安全管理者、衛生管理者、産業医、その他安全担当部門によるパトロールです。建設現場では、店社パトロールという形で実施されます。毎週、毎月など定期的に実施されます。安全衛生の専門知見からの施設点検、作業方法のチェックです。
メリット:比較的客観的な視点で現場を見ることができます。専門知識を持った人が見るので、現場担当者では見過ごす点も発見することができます。パトロール時の作業内容に応じて発見できる危険性・有害性に変化があります。
デメリット:現場についての理解が不足することもあります。また、毎週や毎月など定期パトロールとなるため、事前にパトロール対応された場合、生の様子を見ることができないこともある。
説明:社長など経営者によるパトロールです。全国安全週間の時期や年末などに実施されます。
メリット:細かな指摘よりも、作業場の実態把握と作業員のモチベーションアップに効果があります。
デメリット:パトロールを迎え入れるための準備をすることがある。
外部パトロールは、社外の専門家によるパトロールです。定期的またはスポットで実施されます。専門知識を持った者が、客観的に作業場の問題点などを発見し、指導することができます。
上記のパトロールの内、外部パトロール以外は社内の人によって行われますが、外部パトロールは社外の専門家によって実施されることに特徴があります。多くの場合は、部門長や安全担当者が同行します。
効果・メリットは次のことが期待できます。
大きなメリットしては、客観的な視点が持てるということです。社内であれば作業場への配慮が出てくることもありますが、社外の立場なので、様々な事情があろうとも左右されずに判断することができます。
また専門家として、普段のパトロールでは見落としている点も含めての指摘、指摘の理由を聞けるため、一緒に回る人にとっては勉強の機会になります。
一方で、次のようなデメリットもあります。
知識や経験がパトロール員が来た場合、期待した成果がないこともあります。誰に依頼するのかを考えなければなりません。
一方で、作業場に部外者を招くことになりますので、社内的な理解が必要です。特に作業の様子を見られる作業者には事前に伝えておく必要があります。
また外部パトロールを招いて指摘をもらうだけでは、十分な効果を発揮することができません。指摘された事項については、改善することが必要です。指摘以外でも、気になることなどを質問し、専門家の意見を聞いて、改善につなげていきましょう。
改善は社内で水平展開をしていくとよいでしょう。 外部パトロールの費用対効果を上げるためには、積極的に聞いて、学ぶことが大事です。
安全教育センターが提供するサービスの柱の1つが、専門家によるパトロールです。労働安全コンサルタント、1級土木・建築施工管理技士所有者等をはじめとした、知識と経験が豊富な指導員が、現場を訪れ指導しています。
顧問先の建設現場や工場などを毎月約50社、約150現場訪れている実績があります。
安全教育センターの指導員は、ipadを使ってチェックしていきます。パトロール終了時に、報告書をお渡しすることも特徴です。
初めて伺ったパトロール現場では、あまりにも指摘が多く困惑されることもあるのですが、それだけ注意深くチェックしているということでもあります。しかし 継続的にパトロールしている企業では、よく整備され、指摘も少なくなっています。
また指摘に対しての改善方法も、相談に乗り、一緒に考えてもいます。
作業場の安全を高めるため、また問題点を発見するため、安全教育センターの専門家によるパトロールをご検討ください。
安全教育センターのパトロールの説明はこちらのページをご覧ください。
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